...美味さうに二三服續け樣に喫んだ...
石川啄木 「足跡」
...赤酒(せきしゆ)の一杯二杯を美味さうに飲んで居ると...
石川啄木 「病院の窓」
...これも結局は「味の素の美味さ」の物質を抽出したことになるのであろう...
中谷宇吉郎 「室鰺」
...譬へば育の字の上の子が、何だか芳しい香氣がするぞ、美味さうだ、一寸舐めて見やうと思つて、段々肉の方へ向つて來る、即ち樂みを望んでクルリとつて來るのであるから、是ほど結構なことはない...
新渡戸稻造 「教育の目的」
...菓子の美味さも云ひやうのない愉しさだつた...
林芙美子 「多摩川」
...その美味さを伝えることは出来ないが...
古川緑波 「富士屋ホテル」
...久々うちのおみよつけの美味さ! 鮭と卵で三杯食って...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...美味さうに呑むのも...
牧野信一 「書斎を棄てゝ」
...何とも云へない美味さである...
牧野信一 「痴想」
...あの美味さうなリンゴ酒の樽が...
牧野信一 「船の中の鼠」
...沁(し)み沁(じ)み美味さ嬉しさを味いつつ食べ始める...
宮本百合子 「一太と母」
...女は美味さうに支那饅頭を食べはじめたが...
室生犀星 「汽車で逢つた女」
...雪渓より流れ下る水の美味さ...
横光利一 「欧洲紀行」
...話につれてその地の景色も眼に泛ぶが、ここの鞍乗りからの平野や海の眺め、米の美味さ、鯛と小鰈(こがれい)の味の好さは、ここならではと思われるものがあっていつも話はそこで停り、久左衛門の自信を強める結果になっているのだ...
横光利一 「夜の靴」
...せっかくの美味さも不味くなって...
横光利一 「旅愁」
...そんなに言う梅干の美味さとは...
吉川英治 「押入れ随筆」
...水の美味さは、大人たちより、子供と螢がよく知つてゐる...
吉川英治 「折々の記」
...しかしここでK氏が買って車へ入れてくれた一個十円のドラやきの美味さは忘れかねるものだった...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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