...羅紗屋(らしゃや)の倉庫(そうこ)の二階を借りているの...
芥川龍之介 「春」
...そこを倉地の紺羅紗(こんらしゃ)の姿が勢いよく歩いて行くのが見えた...
有島武郎 「或る女」
...赤い粗羅紗を張ったドアは錠と蝶番とに当って跳ね返った...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...緋羅紗(ひらしゃ)を掛けた床の雛段には...
谷崎潤一郎 「少年」
...部屋は床(ゆか)いちめんに灰色の兵隊羅紗(らしゃ)が敷きつめてある...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...鼠色のスコッチの服を着て羅紗のハンチングを被った紳士風の男で...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...野暮くさい束髪頭の黒羅紗(くろラシャ)のコオトに裹(くる)まって...
徳田秋声 「仮装人物」
...青羅紗の上をつつーと滑ったり...
豊島与志雄 「阿亀」
...古ぼけた羅紗で蔽われた大きな卓子の前に...
豊島与志雄 「椎の木」
...緋羅紗(ひらしゃ)の縁(へり)を取ったのがこの店の重(おも)な装飾であった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...袴(はかま)の裾(すそ)が五六寸しか出ないくらいの長い黒羅紗(くろらしゃ)のマントの釦(ボタン)を外(はず)しながら...
夏目漱石 「門」
...羅紗や麻布やいろんな手織布は...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...薄羅紗の長上衣(スヰートカ)のうへから銀絲で刺繍をした帯をしめ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...帽子を拾いあげて羅紗(らしゃ)にくっついている雪を落してかぶった...
平林初之輔 「犠牲者」
...即ち外國製の羅紗で作つてあるのを見た...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「神、國王、國家」
...啻に従前絹製品や羅紗や綿製品を供給した工業家や労働者が失業するばかりでなく...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...己は粗い格子の縞羅紗(しまらしゃ)のジャケツとずぼんとを着た男の...
森鴎外 「沈黙の塔」
...窓枠には羅紗(らしゃ)が張ってあります...
モルナール・フェレンツ Molnar Ferenc 森鴎外訳 「辻馬車」
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