...貴公子の放埒を罵るのである...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...それは今人を罵るよりも確かに当り障りのなかつた為である...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...それを口汚なく罵る叔母の声とが...
石川啄木 「刑余の叔父」
...驢(ろ)……」阿Qは今まで肚の中で罵るだけで口へ出して言ったことはなかったが...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...瞬く内に空中の悪魔を罵る怒号と変って行った...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...城兵、卑怯なりと罵る...
大町桂月 「石田堤」
...嗜虐性色情狂(サディスト)と罵るならば...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...東京某生の來書に、芝口もと太田屋牛肉店前の道路に朝九時頃洋裝の若き女黒人の兒を分娩し苦しみゐるを、見る人大勢いづれもざまを見ろ、いゝ氣味だと云はぬばかりの面持(おもゝち)にて、笑ひ罵るのみ、誰一人醫者を呼びに行つてやる樣子もなかりし...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...大きな声を出して罵るものより...
永井荷風 「来訪者」
...憂えている人々の罵る声を聞いてみるとこうです...
中里介山 「大菩薩峠」
...前が立てば勢ひ後ろから罵る不平の聲が少しく出る...
長塚節 「菜の花」
...高やかに罵る聲す...
萩原朔太郎 「花あやめ」
...私達を罵る「千客万来」の声に弾かれて酒場の近くへは脚踏みも適はなかつたので...
牧野信一 「武者窓日記」
...花巻から来た馭者はどうしてもその二銭を出さぬと言って罵る...
水野葉舟 「黄昏」
...これを例に採ってことごとく同姓婚を行うた古人を畜生劣りと罵るべきでない...
南方熊楠 「十二支考」
...人々立ちさわぎ罵る...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」こう自分で自分を罵る...
和辻哲郎 「生きること作ること」
...この要求のなお生温(なまぬる)くまた深刻でないことを罵る声が絶えないにしても...
和辻哲郎 「自己の肯定と否定と」
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