...彼等を罵るとしても...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...口々に罵るので、太都夫も默してしまつた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...廊下などで後藤の姿を見かけてさえ正造が大声あげて罵ることを人々は知っていて...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...罵る聲、浪の音に和して、混雜一方ならざるさまは、舟中の指、數ふべしと言ひけむ昔も思ひやらるゝばかり也...
大町桂月 「金華山」
...自分を罵るほかない...
種田山頭火 「其中日記」
...途方にくれた顔もなく、救いを叫び求める声もなく、泣声もなく、罵る声もない...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...自由詩を不自然な表現だと罵るのは當を得て居る...
萩原朔太郎 「青猫」
...酔っぱらってやがるのか?』と威猛高(いたけだか)に罵る先方の馭者の喚き声を聞いて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...その時には立てつゞけに私を罵るのですから...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...比丘輩我大威徳神力ある故と法螺(ほら)吹き諸居士(こじ)これを罵る...
南方熊楠 「十二支考」
...王の九十九女一時腰曲り形毀れて誰も婚する者無かれと罵ると...
南方熊楠 「詛言に就て」
...實は吾れ/\を害せんとて魔が生んだ奴だと罵る...
南方熊楠 「人柱の話」
...われを狂人と罵る美術家ら...
森鴎外 「うたかたの記」
...まだ真に復讐の一心が固っていないと罵る...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...『――卑怯っ』と、誰かが罵ると、一学は汗に燃えている顔に笑いをゆがめ、『足場を取ったが、何で卑怯かっ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...つづいて物の倒れる音、罵る音、叫ぶ声、最後に喉でも突き刺されたような恐ろしい、物凄い、荒々しい悲鳴、唸声(うなりごえ)がする...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
...そうして他人の不道徳を罵る時にはその内面的の穢なさを指摘しようとします...
和辻哲郎 「ある思想家の手紙」
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