...されば翁は足ずりをして罵りわめく...
芥川龍之介 「奉教人の死」
...口々に罵りたてて容易に立ちのく様子もなかった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...海賊どもが、罵り喚きながら、相次いで穴の中へ跳び降り始め、板を脇へ投げ出しながら、指で掘り始めたのである...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...嗄(しわが)れた寝呆け声で口汚なく罵りながら...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...しかるに富めるユダア人はキリストやその聖母を大っぴらに罵りながら町を横行するかもしれないという事を云えば立派な例を造る事が出来るじゃろう...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...他を因循党と罵り...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...こちらからも罵り返して...
中島敦 「悟浄歎異」
...みれば罵り喚く赤肌人(あかはだびと)等が...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...馬鹿野郎めと罵りながら袋をつかんで裏の空地へ投出せば...
樋口一葉 「にごりえ」
...いわれもない罵りを浴せて...
牧野信一 「南風譜」
...近所の牛込亭や神楽坂演芸場(かみはく)の落語家たち(ついこの間まで彼自身もその仲間だった)の独演会のやり口を口を極めて罵り...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...縫工その樹に昇り上から石を落すと鬼ども起きて互いに相棒の奴の悪戯(いたずら)と早合点し相罵り同士討ちして死におわる...
南方熊楠 「十二支考」
...表――即ち舞台奥を何か罵り騒ぎながら走り過ぎて行く多勢の人の足音...
三好十郎 「疵だらけのお秋(四幕)」
...その最もひどい罵りの言葉として...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...矢来を揺(ゆす)って罵り返す宮津城下の町人の叫びも凄まじく雑音の中に響いた...
吉川英治 「剣難女難」
...ちか頃は酒を飲んで張を罵り...
吉川英治 「三国志」
...日々兵をして敵を罵り辱(はずかし)めた...
吉川英治 「三国志」
...キリスト教を罵り人民を煽動したという...
和辻哲郎 「鎖国」
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