...何(な)にも罪のないあたくしみたいなものが引込まれるなんて...
海野十三 「省線電車の射撃手」
...罪のない雑談に花が咲いて...
江戸川乱歩 「黒手組」
...六歳(むつつ)になる甥(をひ)を相手に何か罪のない無駄話に耽(ふけ)つてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...罪のない失敗談といふと...
関根金次郎 「本因坊と私」
...罪のない少女として傍観するより以上の気持になれなかったのである...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...でも、男に負ける分には負けても恥にはならない、男一人を落さなければ、女の後生(ごしょう)にはなりますねえ――今晩の、あわらのお湯の宿は、もうそんないやらしいことのない、罪のない、親身の姉と弟の気分で、生涯の名残りを惜しみましょうよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...本当に罪のないものなら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...五日に二人罪のない人間がお膝元(ひざもと)の江戸で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...罪のないものを人殺しにしちやなほ惡い...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼女は罪のない嘘をつくよりも...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...まったく子供の望みって罪のないものですねと言うかわりにする笑顔であった...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...君があのモルグ街の凶行について罪のないことは私はよく知っている...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...田舎人の罪のない無作法と無遠慮でわざわざ頭をあげて子の方を見て居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...この罪のない可愛い諷刺は...
宮本百合子 「女の歴史」
...罪のない話である...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...罪のない人間に迷惑をかけたことで...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...罪のない者を罪人にすることができる...
山本周五郎 「さぶ」
...十みんなで罪のない遊戯(ゆうぎ)をしている...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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