...福神漬の罐詰の大きい奴を五つずつと...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...壁の隅に置いてある藥罐(やくわん)の湯を柄杓で汲んで...
高濱虚子 「横山」
...波子は仲良しの罐詰女工たちと祭の街へ遊びに行った...
高見順 「いやな感じ」
...罐詰に使えないロスケガニ(アブラガニとも言う)や花咲ガニも網にかかっているので...
高見順 「いやな感じ」
...鮭の罐詰も――そして私はいうぜんとして飲みはじめたのであるが...
種田山頭火 「其中日記」
...執着するなよ!七時半の列車で出発、忠彦君に送られて、お土産として、酒三本、煙草一罐、そして小郡までの切符!どうぞ、どうぞ、幸福に、幸福に(不幸がすぐ彼を襲うたとは!)...
種田山頭火 「旅日記」
...罐詰(かんづめ)...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...長老が担いできた罐詰で簡単な夕飯をしたためる...
永井隆 「長崎の鐘」
...勘次(かんじ)が開墾(かいこん)に出(で)た後(あと)で藥罐(やくわん)の湯(ゆ)を沸(わか)しては蕎麥掻(そばがき)を拵(こしら)へてたべた...
長塚節 「土」
...とも(高級海員の事)のコーヒーへ入れるミルクを一罐(かん)だけ分けてもらえないだろうかなあ」波田は食餌(しょくじ)のことは...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...「薬罐はストーブの横にある」といいながらクルリと向うをむいてしまった...
久生十蘭 「海豹島」
...いちばんむずかしいのは最後の仕上げをする罐叩きの役である...
久生十蘭 「南部の鼻曲り」
...技師は物思はし気(げ)に四下(あたり)を眺めて汽罐(かま)の蒸気の音に耳を傾けてゐる...
ボレスラーフ、プルース 二葉亭四迷訳 「椋のミハイロ」
...罐詰の學問などは修め度くなかつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...罐がかたく容易に開かない...
宮本百合子 「明るい海浜」
...キルションに観察され描かれた汽罐車製造工場内の大衆が...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...その汽罐車のように評論をかくという風にやってゆきたい...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あき罐(かん)や紙屑(かみくず)のちらばっている中に...
山本周五郎 「季節のない街」
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