...自分は多少纒つた告白を書く度毎に...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...梅の枝葉に關して起した感想を「庭木の刈り込み」と云ふ散文詩に引き纒めてゐるところへ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...私は今考えている数十点の絵は全部纒めねばならぬからである...
上村松園 「健康と仕事」
...俺の考をちゃんと纒めて書いてみよう...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...どう云う目鼻立ちであったか纒(まと)まった印象は残らないながら...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...荷物を纒(まと)め...
田山花袋 「蒲団」
...讀書と思索とに沈潜しつゝまとまるだけ多くを纒めてかいてゐるが其の間にただ四時から落日頃までを僕の散策の時間にとつておいて此の僅かのひまを自然の懷に抱かれようとしてゐる...
土田杏村 「風は草木にささやいた」
...ついで軍裝身に纒ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...そしてまた革の印絆纒(しるしばんてん)を着て少し傍に離れて立っている棟梁(とうりょう)の鹿爪らしい顔を見た...
豊島与志雄 「少年の死」
...作者は自由に頭の中で纒め上げることが出来る...
豊島与志雄 「舞台のイメージ」
...新堀(しんぼり)の鳶頭(かしら)ぢやないか」革袢纒(かはばんてん)を着た...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それに折角纒(まとま)りかけた縁談も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...口もとの尖ったのが赤裸に菰を纒っているのは...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...その集中のためには小怨私憤を去って大きく纒まらなくてはならぬと思います...
山本周五郎 「新潮記」
...纒(まと)めておいて屑屋(くずや)へ払うんですが...
山本周五郎 「末っ子」
...まだ若い半纒(はんてん)着の男で...
山本周五郎 「七日七夜」
...それからあと一日中橇をとめて荷を纒めなおすことに時間をとられた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...光秀は白地銀襴(ぎんらん)の陣羽織に黒革(くろかわ)の具足を纒(まと)っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索