...妻の繰言は果てしがない...
伊藤左千夫 「奈々子」
...内輪同士では年寄の愚痴のような繰言を陳べてるが...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...さまで繰言すべくもあらじ...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...繰言(くりごと)ながら維盛が事頼むは其方一人...
高山樗牛 「瀧口入道」
...ただ雪子のくどくどと繰言のように繰り返す言葉ばかりが長々と続いた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...老(おい)の繰言(くりごと)の如き...
津田左右吉 「陳言套語」
...それでも愚痴っぽい繰言の中にも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...茶呑み婆さんの繰言みたいに...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の追憶」
...ある時は貧に倦(うん)じた老女の繰言(くりごと)とはいえ...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...益もない繰言のあげくは争論になり...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...朝霞のほうはおなじ繰言(くりごと)のまきかえしにうんざりし...
久生十蘭 「無月物語」
...何の望みで生きてるのか分りゃしないじゃないか」母親の繰言に合の手を打ってビシャビシャビシャビシャ冷たい雨だれの音が四辺(あたり)に響いている...
宮本百合子 「一太と母」
...同じやうな繰言(くりごと)を聞せて歸すのである...
森鴎外 「最後の一句」
...又いつもと同じ繰言を言つて泣いた...
森鴎外 「最後の一句」
...ただ子煩悩(ぼんのう)な繰言(くりごと)と...
吉川英治 「江戸三国志」
...なんの女々(めめ)しい繰言(くりごと)を吐かんや」と...
吉川英治 「三国志」
...秀吉の繰言(くりごと)を...
吉川英治 「新書太閤記」
...……伊豆の島々も」九郎はもう吉次の繰言(くりごと)には答えもせず...
吉川英治 「源頼朝」
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