...夜分などは『現行警察法』といふ古い本を繙いてゐる事があつた...
石川啄木 「札幌」
...管野の兩人は佛耶兩教の宗教書類を最も多く繙讀せり...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...國史(こくし)を繙(ひもと)く人(ひと)は...
伊東忠太 「日本建築の發達と地震」
...進むままにさながら文人画の絵巻でも繙くやうに...
田山花袋 「耶馬渓の一夜」
...どこの国の犯罪史を繙(ひもと)いてみても...
コナン・ドイル 新青年編輯局訳 「臨時急行列車の紛失」
...昨年來ユーゴーの詩集を繙くこと日課の如し...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...枕上随園詩話を繙いて眠る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...今まで繙(ひもと)いていた一巻の冊子をポケットの中に納めながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...日本書紀を繙(ひもと)いてもいないのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...静かに歌書を繙(ひもと)き...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...今(いま)まで洋書(ようしよ)を繙(ひもとゐ)て居(ゐ)たは年頃(としごろ)二十歳(はたち)あまり三とは成(な)るまじ...
樋口一葉 「われから」
...時々なにか本でも繙(ひもと)く……といった生活ほど愉快なものは決してあるものでないと...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...私は古い「エヌ・エル・エフ」を繙いてゐるうち...
堀辰雄 「小説のことなど」
...(略)此ノ記念碑ノ前ニ立チテ史ヲ繙キツツ当時ノ劇的情景ヲ想起シ六十余年後ノ今日ニ思ヒ至レバ...
牧野信一 「ペルリ行」
...私は初めて彼の『インモラリスト』を繙き...
三木清 「読書遍歴」
...手当り次第に雑誌でも繙(ひもと)くように其場かぎりな...
宮本百合子 「印象」
...多くもあらぬ蔵書を繙(ひもと)き...
森鴎外 「舞姫」
...わたくしは尚二三書物を繙いてみたが...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??