...夜分などは『現行警察法』といふ古い本を繙いてゐる事があつた...
石川啄木 「札幌」
...管野の兩人は佛耶兩教の宗教書類を最も多く繙讀せり...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...しかも科学の歴史を繙(ひもと)いて見ると...
石原純 「キュリー夫人」
...書を繙(ひもと)くのでも...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...名所圖繪を繙(ひもと)きて...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...『太平記』の繙読(はんどく)は藤原藤房(ふじわらのふじふさ)の生涯について景仰(けいこう)の念を起させたに過ぎない...
永井荷風 「西瓜」
...また三島政行(みしままさゆき)の『葛西志』を繙(ひもと)いた...
永井荷風 「放水路」
...今まで繙(ひもと)いていた一巻の冊子をポケットの中に納めながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...時折歌集を繙く度に小奴の名の出てくるのをみると...
野口雨情 「石川啄木と小奴」
...『江戸名所図会(ずえ)』を繙(ひもと)いていて...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...時々なにか本でも繙(ひもと)く……といった生活ほど愉快なものは決してあるものでないと...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...昨日(きのう)までは督責(とくせき)されなければ取出さなかッた書物をも今日は我から繙(ひもと)くようになり...
二葉亭四迷 「浮雲」
...ともかく一本を繙かれるならば...
牧野信一 「坂口安吾君の『黒谷村』を読む」
...近来それら諸先生の著書を繙く機会のあるたびにその感を深くするのである...
三木清 「読書遍歴」
...グロートの『ギリシア史』を繙き...
三木清 「読書遍歴」
...かくてあるべきにあらざれば下宿へ還って『用捨箱(ようしゃばこ)』を繙(ひもと)くと「鍋取公家(なべとりくげ)というは卑しめていうにはあらず...
南方熊楠 「十二支考」
...萩原氏の詩集なぞを繙くと...
室生犀星 「俳句は老人文学ではない」
...一日「無量寿経」を繙(ひもと)いて...
柳宗悦 「四十年の回想」
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