...鉄の鎖は手足を繋(つな)いだ...
泉鏡花 「海神別荘」
...深谷氏の屍体を船尾(スターン)へ繋ぎ...
大阪圭吉 「死の快走船」
...今や彼は一個の旅行鞄の中に折曲げてある死んだ英國人に繋がれてゐた...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...自分の生命は固より一家の運命は今繋つて此雪駄にあるやうな心持がする...
高濱虚子 「俳諧師」
...お互にもうアルコールの繋縛から脱してもよい時節である...
種田山頭火 「其中日記」
...両者を繋ぐ喜久子の微笑の眼眸とに...
豊島与志雄 「朝やけ」
...細い命を朝夕(あさゆう)に頼み少なく繋(つ)なぐ...
夏目漱石 「虞美人草」
...武士は二三人繋(つな)がって歩いて居ても...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...(林さんからの電話で、また事件が起きたから、すぐ総監にとのことです)総監は巻煙草を投げ出して、「早く、繋げ、まごまごせずに」と怒鳴ってるところへ、真名古と一緒に警保局長が、どうも、散々な目に逢ったよ、といいながら入って来る...
久生十蘭 「魔都」
...至急王様に御報告したいことがあるからお部屋へお繋ぎしてくれと...
久生十蘭 「魔都」
...一にイリによりて繋がれ...
日野強 「新疆所感」
...この二つの窯に繋がりのあることは否めない...
柳宗悦 「現在の日本民窯」
...もしくは向うから還(かえ)って来た船が茲(ここ)に船繋(ふながか)りして...
柳田国男 「海上の道」
...私は重たくいやらしい肉親たちとの血肉の繋りや縺(もつ)れあいを...
山川方夫 「愛のごとく」
...タンポポの根なぞを掘って来て露命を繋いでいたというのだから驚く...
夢野久作 「近世快人伝」
...中味は麻糸に繋いだ大小十二三の鍵と...
夢野久作 「巡査辞職」
...南方諸島に通う無数の交易船をそこに繋ぎ...
吉川英治 「新書太閤記」
...ふと見ると隣りの庭に一艘の舟が繋がれてあった...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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