...彼女は繊弱で、些細なことでも泣いてしまう...
...繊弱な植物は、温度変化や乾燥に敏感だ...
...繊細すぎる彼には、繊弱な性格があるように思える...
...彼の繊弱な心を傷つけるようなことは避けたい...
...心身ともに繊弱な人ほど、ストレスに弱い傾向にある...
...しかも存外神経の繊弱な彼が...
芥川龍之介 「枯野抄」
...けれども多くの文学が繊弱なもの病的なものの強調に偏しているほどにはソーローはその逆の方向に偏してはいまい...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...男の癖に」「――すみません」今度はおどけて言ったが、おどけていてもその声は細い金属の線を思わせる、繊弱な、かすかに震えを帯びた感じの声だった...
高見順 「如何なる星の下に」
...芸術家気質(かたぎ)の繊弱な神経の持ち主の棚田判事が突然に精神に異状を来(きた)して...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...そういうのはややもすれば画面を繊弱にする効果をもつものである...
寺田寅彦 「浮世絵の曲線」
...繊弱(かよわ)い心は微(かす)かに戦(そよ)いでいた...
徳田秋声 「縮図」
...上は壮烈もしくは壮大より下は卑劣もしくは繊弱に至るまで入れます...
夏目漱石 「創作家の態度」
...この繊弱(かよわ)い女の上へ...
野村胡堂 「死の予告」
...娘の繊弱(デリケート)な神經を壓迫します...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...女らしく繊弱なものを跳(は)ね飛ばすところの...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...低い繊弱(かぼそ)い声が紛々(ごちゃごちゃ)と絡み合って...
二葉亭四迷 「平凡」
...只管繊弱な世界をのみうたひつづけた作者ではあるだらうが...
正岡容 「大正東京錦絵」
...君は健康であり、彼は繊弱である...
室生犀星 「愛の詩集」
...繊弱とか、華美とか、細密とか、かかる性質は用に堪えない故に、美にも遠い...
柳宗悦 「工藝の道」
...美が繊弱になったり甘くなったりする時代には...
柳宗悦 「民藝四十年」
...小(ち)さくて繊弱(きやしや)なA(エエ)の字は遠い岬に灯台をほつそりとして一つ立て...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...内気なるわが繊弱(かよわ)なるたましひよ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...夫人が久しい間に亙る繊弱き女性の身をもって東奔西走と苦心焦慮の極みを尽したため心身共に極度に疲憊しているので...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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