...自分の左りの耳は繃帶を取つては來たが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...繃帯(ほうたい)でぐるぐるとまいていて...
海野十三 「爆薬の花籠」
...あの繃帯を中耳炎といわれて信用してしまうなんて...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...冷吉は繃帶の下の傷のちき/\疼(うづ)くのが段々に烈しくなつて來るやうな心持がして...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...永遠(とわ)に安らわんことを」と吊繃帯の兵士がいう...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...顔中繃帯(ほうたい)をして病院へ通っていたのであった...
中島敦 「斗南先生」
...應急手當といつても石鹸で一々傷を洗つてから繃帶をするのだからさうは間に合はぬ...
長塚節 「開業醫」
...「水が欲しい」「繃帶がきつい」「血が出てしやうがない」「どうするんだあ」「擔架ア」と口々に訴へて叫ぶ...
長塚節 「開業醫」
...繃帯の足ばかりじゃ無い...
野村胡堂 「悪人の娘」
...繃帶を卷いた痛々しい姿や...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...肩から首へ繃帶(ほうたい)をしてをりますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...やがて繃帶(ほうたい)だらけの顏を擧げると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ギブスの繃帯をした太い腕を胸のうえにおき...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...新しい繃帯で、石炭酸のにおいが、しよったちゅうけ、きっと、今度のしくじりで、小指を切って、ドテラ婆さんか、友田かに詫びを入れたんじゃよ」「ふウン」「あいつ」と、「中学生」の谷俊次が、「指ばっかり切っとるなあ...
火野葦平 「花と龍」
...手足の不自由なものには繃帯を巻いてやり便をとってやり...
北條民雄 「いのちの初夜」
...頭や腕に巻いている繃帯も...
北條民雄 「いのちの初夜」
...今まで締め付けていた繃帯の痕跡(あと)が淡紅色の海草のようにダンダラになってヘバリ付いていたが...
夢野久作 「一足お先に」
...あたまを繃帯(ほうたい)したりビッコを曳いたり...
吉川英治 「新・水滸伝」
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