...その庭は広くして草の繁るにまかせてむ...
石川啄木 「詩」
...葉も繁ると云うのだろう...
泉鏡花 「婦系図」
...そして生ひ繁る牧草の間から...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...生ひ繁る葉(は)もの...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...小歌木立生ひ繁る阜(をか)は...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...唯蘆荻(あし)や楊柳(かわやなぎ)が繁るのみで...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...300此事われ人、胸中に皆悉く銘じ知る、死の運命を免れし諸卿はた又證者たり、事たゞ昨日(きのふ)と見るばかり、アカイア水師*アウリスに集り、害をイリオンとプリアモスとに謀る時、泉のほとり神聖の壇を設けて列神に 305いみじき犧牲たてまつり、清冽の水迸るかたへ葉廣きプラタンの樹の下、衆の立てる時、大なる奇蹟現はれき、*オリュンピオスの遣はせる、背は血紅の恐るべき*蛇現はれて聖壇の下より這ひ出、プラタンの梢めがけて這ひ上る、 310その最上の枝のうへ、廣き緑葉繁る蔭、まだ聲立たぬ可憐なる子雀八羽潜み居つ、これらを産める母鳥と合はせて九羽を數ふるを木昇る惡蛇進み寄り、悲鳴の子らを呑みさりぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...谷間に繁る森の中...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...森繁る*テーベー城に...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...閑地(あきち)に繁る雑草...
永井荷風 「日和下駄」
...木の繁る所亦益々姿の限りなきを添ふ...
長塚節 「草津行」
...小さな葉が繁ると...
中村地平 「南方郵信」
...その辺に生い繁る雑草を引きむしって居ります...
野村胡堂 「古城の真昼」
...ジキタリス――幾百千種とも数知れぬ薬草の繁る中を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...裏の板塀の外に天を摩(ま)して繁る五六本の杉の樹の梢(こずゑ)を指しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
......
室生犀星 「抒情小曲集」
...灌木が繁る「砦」...
J. S. レ・ファニュ J.S.Le Fanu The Creative CAT 訳 「ドラムガニョールの白い猫」
...まわりの広場は雑草の繁るにまかせてあって...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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