...死骸(しがい)は縹(はなだ)の水干(すゐかん)に...
芥川龍之介 「藪の中」
...縹緲たる理想の白鷺は羽風徐に羽撃きて...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...王の后(きさき)マルゲリタは縹緻(きりやう)自慢の女だつた...
薄田泣菫 「茶話」
...その人は色の淺黒い非常に縹緻のよい青年で...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...「……縹緻(きりょう)ばかりやかましく言う人だそうですから...
徳田秋声 「爛」
...申分なく美しい縹緻ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分の縹緻(きりやう)と才智で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...メタフィジックの象徴界に縹渺(ひょうびょう)している...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...縹渺(ひょうびょう)よるべなき郷愁の悲哀の中に...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...梅雨(つゆ)去りぬ先づ縹草初夏の瞳を上げて喜びを云ふ梅雨が上つていよいよ夏だといふはればれしい感じは恐らく凡ての草木の抱く所であらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...縹緻(きりやう)のいゝお轉婆娘だつたら...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...波の音ばかりが縹渺と天地に響き渡るのであつた...
牧野信一 「ラガド大学参観記」
...また縹渺(ひょうびょう)たる海島へも渡ります...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...彼は粗末な布地退紅の狩衣に縹(はなだ)色の短い袴(はかま)をはき...
山川方夫 「菊」
...――嘘(うそ)じゃあねえまったくに縹緻あげただぞ...
山本周五郎 「青べか物語」
...その娘は縹緻(きりょう)の悪い売れ残りか...
山本周五郎 「半之助祝言」
...あまり縹緻(きりょう)もよくなかったことだろう...
山本周五郎 「夕靄の中」
...「縹緻(きりょう)だってそうよ...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
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