...それは襤縷(ぼろ)を着た不具の老乞食が...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...一縷(いちる)の望みだよ」諸戸は考え考えそんなことを云った...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...正造はそうした鋭い舌端で縷々一時間余にわたって追求したが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...鬼に就いて縷々千萬言を開陳できるのでもあらうが...
太宰治 「お伽草紙」
...窮迫した身に繿縷(ぼろ)を纒(まと)うて私の銀行へ来て応分の助力を請うたことがある...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...それに一縷(いちる)の望みをつないで東京行きを思い立ったのに違いないので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...悲愁の情と共にまた一縷(いちる)の希望を感じ...
永井荷風 「深川の散歩」
...ただ両域の間に縷(る)のごとき幻境が横(よこた)わる...
夏目漱石 「草枕」
...多與里の訴へは縷々(るゝ)として續くのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ずん/\と裂(さ)きて紙縷(こより)をよるに...
樋口一葉 「たけくらべ」
...七代まで遡って縷々懇切に述べている...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...我また英雄を夢見るの記を縷々と叙したEとか...
牧野信一 「貧しき日録」
...繁縷(はこべ)などこの伝で全盛を続けいるようだ...
南方熊楠 「十二支考」
...芥川の小説の「極楽」というの覚えていらっしゃるでしょう? 一縷の糸につながって極楽へゆくという話...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...径(みち)は一縷(いちる)...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...どうかおゆるし賜わりますように」縷々(るる)として...
吉川英治 「上杉謙信」
...微かながら一縷(いちる)の望(のぞ)みを生に懸ける心理がどこかにあったとすれば...
吉川英治 「黒田如水」
...縷々(るる)と今後の方策がしたためてあった...
吉川英治 「三国志」
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