...疾風の如く棺に取縋つたお夏が...
石川啄木 「葬列」
...硝子窓の敷居(しきい)に縋(すが)る...
泉鏡花 「縁結び」
...背後の人の胸倉(むなぐら)に縋(すが)りついた...
海野十三 「省線電車の射撃手」
...篠(しの)つく雨の中を蓑(みの)も笠(かさ)もほうり投げて若殿の駒の轡(くつわ)に取り縋(すが)り...
太宰治 「新釈諸国噺」
...二人の姉弟は神に縋りついた...
田中貢太郎 「白い花赤い茎」
...一生この人の愛に縋(すが)ろう...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...葉子が黒須に追い縋(すが)って...
徳田秋声 「仮装人物」
...それに必死と縋りついて...
豊島与志雄 「ジャングル頭」
...覚束(おぼつか)ない私の判断に縋(すが)り付こうとした...
夏目漱石 「こころ」
...おみな (おろおろと伊兵衛に取り縋り...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...せめて伊代はその雨傘にでも縋って九太の心を掴みたいのであった...
林芙美子 「帯広まで」
...木片に取縋りながら少女が一人...
原民喜 「夏の花」
...彼は縋りつくように...
原民喜 「火の唇」
...彼は医師に取り縋(すが)って...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...取り縋るやうに可細い声を挙げて...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...山村に取り縋らんばかりにして漸く二度目を伴れて行つて貰つたのだつた...
牧野信一 「妄想患者」
...「有難うよく来て呉れた」彼はおせんを見ると縋(すが)りつくような眼をした...
山本周五郎 「柳橋物語」
...姫は慌てて袖に縋(すが)って――「アレお婆さん...
夢野久作 「白髪小僧」
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