...縁先を固めて、歩きやすくした...
...磨き抜かれた指先から伸びた縁先に、気持ちが引き込まれた...
...彼女はいつも縁先を説明するのを忘れてしまう...
...テレビ画面に映し出された細かな縁先の作業に注目した...
...酔っ払って縁先で立ち話するのは止めた方がいい...
...縁先の庭には百日紅(さるすべり)が一本...
芥川龍之介 「或阿呆の一生」
...一人縁先の方にお出でになるのだと思つてゐた青木さんが...
鈴木三重吉 「桑の実」
...縁先から声をかけるみたいな...
太宰治 「パンドラの匣」
...おそるおそる縁先に歩み寄る私たち三人を見つけて...
太宰治 「不審庵」
...二お高は読んでゐた講談本を伏せて横膝を正しながら縁先へ来て立つた少年の顔に親しい笑い顔を見せた...
田中貢太郎 「海異志」
...縁先から釣り台に載せられて...
徳田秋声 「黴」
...縁先(えんさき)に据(す)えてある切株の上の小さな姫蘆(ひめあし)の橢円形(だえんけい)の水盤(すいばん)へ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...今井は縁先に蹲って...
豊島与志雄 「変な男」
...日当りのよい縁先に水仙福寿草の蕾(つぼみ)のふくらむのを見ればおのずと杜甫が天時人事日相親...
永井荷風 「写況雑記」
...内(なか)には主人(あるじ)の宗匠(そうしやう)が万年青(おもと)の鉢(はち)を並(なら)べた縁先(えんさき)へ小机(こづくゑ)を据(す)ゑ頻(しきり)に天地人(てんちじん)の順序をつける俳諧(はいかい)の選(せん)に急(いそ)がしい処(ところ)であつた...
永井荷風 「すみだ川」
...ムクはお君のいるところの縁先へ来ていることは...
中里介山 「大菩薩峠」
...縁先の平次を當分に見比べた姿は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...月の幾日(いくか)は説教日の定めもあり帳面くるやら經よむやら斯くては身躰のつゞき難しと夕暮れの縁先に花むしろを敷かせ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...次の間の縁先へ這い上がる...
吉川英治 「江戸三国志」
...縁先にも……うしろにも...
吉川英治 「鬼」
...縁先の草履一足片手にさげて...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...こぞって転ぶように縁先へ出てきた...
吉川英治 「親鸞」
...自身も敷物もせず縁先へ座をかまえた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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