...縁先を固めて、歩きやすくした...
...磨き抜かれた指先から伸びた縁先に、気持ちが引き込まれた...
...彼女はいつも縁先を説明するのを忘れてしまう...
...テレビ画面に映し出された細かな縁先の作業に注目した...
...酔っ払って縁先で立ち話するのは止めた方がいい...
...離れの小座敷の縁先に二十三四歳ぐらいの色白の粋(いき)な男が...
相馬泰三 「六月」
...どさんと縁先に腰をおろし...
太宰治 「お伽草紙」
...青扇は縁先に立って澄んだ星空の一端が新宿辺の電燈のせいで火事のようにあかるくなっているのをぼんやり見ていた...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...縁先から声をかけるみたいな...
太宰治 「パンドラの匣」
...残暑なほ去りやらぬ九月の夕暮とて障子(しょうじ)皆明(あ)け放ちし座敷の縁先(えんさき)...
永井荷風 「書かでもの記」
...ムクはお君のいるところの縁先へ来ていることは...
中里介山 「大菩薩峠」
...縁先(ゑんさき)に卷(ま)きたる簾(すだれ)のさまもなつかしう...
樋口一葉 「たけくらべ」
...馳(は)せ出(い)でゝ縁先(えんさき)の洋傘(かうもり)さすより早(はや)く...
樋口一葉 「たけくらべ」
...毎朝起きぬけから縁先に突っ立っているが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...ひとり離れて縁先に腰を下ろしながら...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...縁先に出てしきりにまぶしの繭(まゆ)をむしっていた...
柳田国男 「雪国の春」
...泥まみれのまま庭から縁先へまわって来た...
山本周五郎 「おばな沢」
...向うの縁先で縫物をしている松吉が...
山本周五郎 「風流太平記」
...よく私の家の縁先へ寄っては...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...縁先まで座を進め...
吉川英治 「剣難女難」
...よく縁先の日なたで糸を紡(つむ)ぐ小車(おぐるま)を廻していましたが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...縁先に突っ立った久米一の形相(ぎょうそう)をみると...
吉川英治 「増長天王」
...もう寝しずまった夜更けであったが、月の白い縁先に、お咲は、砧(きぬた)を打っていた...
吉川英治 「山浦清麿」
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