...縁先を固めて、歩きやすくした...
...磨き抜かれた指先から伸びた縁先に、気持ちが引き込まれた...
...彼女はいつも縁先を説明するのを忘れてしまう...
...テレビ画面に映し出された細かな縁先の作業に注目した...
...酔っ払って縁先で立ち話するのは止めた方がいい...
...其頃は盛岡の再縁先で五人の子供の母親になつてゐた...
石川啄木 「刑余の叔父」
...三日前に巻き上げた縁先の簾(すだれ)が...
太宰治 「斜陽」
...縁先から声をかけるみたいな...
太宰治 「パンドラの匣」
...縁先に狭い庭があって...
豊島与志雄 「自由人」
...そうつとあけて覘いてみたら汚い婆さんがひとり暗いのにあかりもつけず縁先で海老みたいにこごんで縫ひものをしてゐる...
中勘助 「銀の匙」
...残暑なほ去りやらぬ九月の夕暮とて障子(しょうじ)皆明(あ)け放ちし座敷の縁先(えんさき)...
永井荷風 「書かでもの記」
...縁先(えんさき)の萩(はぎ)が長く延びて...
永井荷風 「夏の町」
...虫干の縁先には尚(なほ)いろ/\の面白いものがあつた...
永井荷風 「虫干」
...ツイその日当りのよい縁先へ...
中里介山 「大菩薩峠」
...茣蓙(ござ)の敷いてある縁先で...
夏目漱石 「長谷川君と余」
...……いちばん年長の杉田庄三郎という青年が母屋の縁先へ寄って...
山本周五郎 「菊屋敷」
...縁先へあゆみ寄った...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...それより万三郎さまをどうなさるんですか」「御存じないとわかれば宜しいのよ」つなは縁先から離れた...
山本周五郎 「風流太平記」
...半之助の住居は「お小屋」という一棟で、松林と竹藪(たけやぶ)に囲まれ、北がわに迫っている丘の中腹から、筧(かけひ)でひいた水が、台所と縁先とに、絶えず爽やかに溢(あふ)れていた...
山本周五郎 「山彦乙女」
...私の部屋の縁先まで拭きつづけてくれては...
横光利一 「夜の靴」
...縁先から秀吉へ尋ねた...
吉川英治 「新書太閤記」
...藍(あい)を落したような縁先の夕闇に...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...縁先に突っ立った久米一の形相(ぎょうそう)をみると...
吉川英治 「増長天王」
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