...縁先を固めて、歩きやすくした...
...磨き抜かれた指先から伸びた縁先に、気持ちが引き込まれた...
...彼女はいつも縁先を説明するのを忘れてしまう...
...テレビ画面に映し出された細かな縁先の作業に注目した...
...酔っ払って縁先で立ち話するのは止めた方がいい...
...縁先に吊した日避けの簾まで...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...縁先の蓆(むしろ)に広げた切芋へ...
鈴木三重吉 「千鳥」
...離れの小座敷の縁先に二十三四歳ぐらいの色白の粋(いき)な男が...
相馬泰三 「六月」
...庫裡の縁先には夏草が高くしげつてゐて...
太宰治 「陰火」
...大石先生の家の縁先(えんさき)である...
壺井栄 「二十四の瞳」
...以前の通り縁先へ忍び寄り...
中里介山 「大菩薩峠」
...尤もらしく縁先に迎えました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ズルズルと縁先へ帯地を引きずってゆき...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...あの薄月の微かに差している縁先きで頭の君が帰りぎわに何かしきりに口ずさまれて入らしった姿が思い出された...
堀辰雄 「ほととぎす」
...縁先に籐椅子が二つ...
森本薫 「みごとな女」
...向うの縁先で縫物をしている松吉が...
山本周五郎 「風流太平記」
...白紙の上に十枚の黄金がならべられ、それを包むと、縁先へ出て来て、喜太夫の手から刑部の心もちをお篠に伝えていた...
吉川英治 「大谷刑部」
...縁先にも……うしろにも...
吉川英治 「鬼」
...拙者が引き受けた」とぱッと縁先から飛び下りた浪人は...
吉川英治 「剣難女難」
...やっと縁先を離れかけて...
吉川英治 「私本太平記」
...縁先に端居(はしい)している師の永徳に...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼が縁先へ人々をさし招いて...
吉川英治 「親鸞」
...狭い土間口は、子供の穿物(はきもの)だらけなので、そういってから、木戸もない裏の方へ廻って来て、縁先へ立った...
吉川英治 「宮本武蔵」
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