...平太夫は気も心も緩みはてたかと思うばかり...
芥川龍之介 「邪宗門」
...根の緩みたる瓦は落つ――これ自然の法則なり...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...怎(どう)やら寒さが少しづつ緩み出した...
石川啄木 「菊池君」
...寒さが緩み出すと共に...
石川啄木 「菊池君」
...作者が若いだけに途中興味が折々緩み勝ちになることはあるが...
井上良夫 「J・D・カーの密室犯罪の研究」
...そんな緩みがなかつたのだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...是を以て、肉緩み、皮慢に、筋骸相束ねず、ほゞ慷慨激昂の氣なし...
大町桂月 「親子遠足の感」
...顏色和(やは)らぎて握りし拳も自(おのづか)ら緩み...
高山樗牛 「瀧口入道」
...ところが十三回十四回頃からロスの身体の構えに何となく緩みが見え...
寺田寅彦 「映画雑感6[#「6」はローマ数字、1-13-26]」
...倒れて四肢は緩みたり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...バンドを掴んだ手が緩みますが...
野村胡堂 「水中の宮殿」
...緩み終ったブレーキのハンドルを止めて握ると...
山本周五郎 「季節のない街」
...些(いささ)かでも家政に緩みがあってはなりません...
山本周五郎 「日本婦道記」
...躯じゅうの線が円く少しの緩みもなく張って...
山本周五郎 「はたし状」
...その運動の終りにぐんと身をのりだして緩みを引締め...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...これは恐らく私の退職後の気の緩みから来たものかも知れないが...
夢野久作 「暗黒公使」
...あとかたもなく緩み消えて...
夢野久作 「眼を開く」
...埒もなく手足の筋が緩み痛んで来た...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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