...緩かに峠の方に上つてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...』と、右の手を水平に伸べ、緩かに上下して、竿使ふ身振りしながら、夢中に語り続けて、何時已むべしとも見えず...
石井研堂 「元日の釣」
...その河も非常に緩かな河であるが...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...ごく緩かな變化の時期のあとに加速度的の急激な變化の時期が來る...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...それを準備する緩かな變化やまたその後に來る急激な變化と同じやうに...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...近代の外国文学の飜訳物を読んだりして起る反動が却つて緩かで...
丘浅次郎 「疑ひの教育」
...渓もいつか緩かになつて流れて行つてゐた...
田山録弥 「山間の旅舎」
...谷川が音を立てゝ緩かに流れてゐるのも...
田山録弥 「山間の旅舎」
...その中を導いて緩かに流して来た水を急転下させてタービンを動かすのである...
寺田寅彦 「雨の上高地」
...一分一秒はひどく緩かに...
豊島与志雄 「沼のほとり」
...時たま感じ得るやうな緩かな淡い哀愁の情味を...
永井荷風 「勲章」
...山脚赤城の如く緩かならず自ら雄偉の姿を缺くと雖...
長塚節 「草津行」
...私の船はその間を緩かに進んで行つた...
「修道院の秋」
...ピツチは甚だ緩かに動作は變化に乏しいのが...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...其顔色を和らげ其口調を緩かにし...
福沢諭吉 「新女大学」
...尚書(緩かに歩み近づく...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...姉妹達の緩かな行列に續かれて...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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