...緩かに峠の方に上つてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...併し創造の脈搏緩かな時...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...緩かに歩(あし)を境橋の方に移したりしに...
石井研堂 「釣好隠居の懺悔」
...煙はすうつと立つて、緩かに亂れて、机の上の眞白な洋燈の笠に這ひ纒つた...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...一語一語彼の緩かな長めな顏に笑を交ぜ...
伊藤左千夫 「竹の里人 一」
...ごく緩かな變化の時期のあとに加速度的の急激な變化の時期が來る...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...近代の外国文学の飜訳物を読んだりして起る反動が却つて緩かで...
丘浅次郎 「疑ひの教育」
...渓もいつか緩かになつて流れて行つてゐた...
田山録弥 「山間の旅舎」
...谷川が音を立てゝ緩かに流れてゐるのも...
田山録弥 「山間の旅舎」
...山脚赤城の如く緩かならず自ら雄偉の姿を缺くと雖...
長塚節 「草津行」
...緩かなる流水の歌を聴き...
中谷宇吉郎 「詩人への註文」
...結晶を緩かに生長させた時に...
中谷宇吉郎 「雪」
...私の船はその間を緩かに進んで行つた...
「修道院の秋」
...武士道は斜面緩かなる山なり...
新渡戸稲造 「武士道の山」
...其顔色を和らげ其口調を緩かにし...
福沢諭吉 「新女大学」
...尚書(緩かに歩み近づく...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...姉妹達の緩かな行列に續かれて...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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