...一人の母のごとくに地球を抱き締めているのである...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...旦那は旦那で跳び起きて来て私の咽喉を締めつけるんですもの...
田中貢太郎 「あかんぼの首」
...女姿の者は後向きになって雨戸を締めてから急ぎ足になって右の方へ折れて往きかけた...
田中貢太郎 「頼朝の最後」
...ただ右手を外套のポケットに深く突っ込んでいるのはピストルを握り締めているのだ...
林不忘 「安重根」
...しかしすっかり戸口を締め切って蠅(はえ)を殺してしまってから仕事にかかる必要があったのである...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...波もて彼を抱締める……愛の微風は闇の中...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...扉を締めてしまうことは...
中谷宇吉郎 「六三制を活かす道」
...甲野さんは締め切ったまま...
夏目漱石 「虞美人草」
...其儘障子を締めさうにするのを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...涼しい風が寝不足の肌を引締めて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...だけど僕はまだ心も身体も締めつけられるようで...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...爾(そ)うするとその辺の店はバタ/\片付けて戸を締めて仕舞うて寂(ひっそ)りとなる...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...二人は我(わ)が家(や)に這入(はい)って戸口の戸を締めた...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...想うに鞘を締める必要から起ったのであろう...
柳宗悦 「樺細工の道」
...それは夢じゃなかったの……そうして歯を喰い締めて...
夢野久作 「支那米の袋」
...中に這入って扉(ドア)を締めると真暗になる...
夢野久作 「暗黒公使」
...よっぽど緊(しっか)りと褌(ふんどし)を締めてかからないと駄目だよ……なぞと脅かしておいて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...閉じていた眼を一層強く閉じて、歯を喰い締めた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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