...赤だの白だの、小さな花の咲いている、緑の草原は、しきものです...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「旅の仲間」
...赤色と緑色との区別は多少とも不完全であるに拘らず...
石原忍 「色盲検査表の話」
...呑牛と緑紅とは角の中店(ちゆうみせ)を決めに行つた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...若葉の緑り――血の湧く青年――人生の奔放時期(ほんぱうじき)――僞りなき自我の天地――かう云ふ風に北海道を考へて行くと...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...緑さんはダブダブの赤い道化服をつけていた...
江戸川乱歩 「踊る一寸法師」
...ゴルフ靴下の房も言うまでもなく緑灰色だった...
谷譲次 「踊る地平線」
...私の経験では緑系統の地色の衣裳を着けた時に最も多くそう見えるので...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...ツヤツヤした緑色のターバンを巻いていたので...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...早崎に續く地方の寺や人家の屋根が緑の樹々と點綴して汀の青蘆の彼方に遠く廣がつてゐる...
近松秋江 「湖光島影」
...緑の写真には緑の膜が出るようにすればよい...
寺田寅彦 「話の種」
...兎に角休み/\銀鼠のベイルに包まれた緑の山の姿を指呼のあひだに眺めつゝ...
徳田秋聲 「霧ヶ峰から鷲ヶ峰へ」
...花も緑もない地盤はさながら眠つたやう」に静かな景色である...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...前垂(まへだれ)から緑(あを)い削り屑(くづ)を...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...赤や緑の服を着た珍しい女達が通っている...
林芙美子 「泣虫小僧」
...季節をたとへて金樽緑酒とも云へるものならば...
牧野信一 「緑の軍港」
...花のもとの緑萼(りょくがく)は五尖裂(せんれつ)し...
牧野富太郎 「植物知識」
...それが神戸港(こうべこう)などに陸上(りくあ)げせられた時はまだ緑色であった...
牧野富太郎 「植物知識」
...この大麻栗の緑葉の渦巻に...
室生犀星 「愛の詩集」
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