...私の母は高田家の総領娘であつた...
石川啄木 「刑余の叔父」
...河野病院長医学士の内室、河野家の総領娘、道子の俤(おもかげ)はそれであった...
泉鏡花 「婦系図」
...わけて総領娘は大層上手(じょうず)でありました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...堀田原の家で私の総領娘咲子(さくこ)が生まれました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...この谷中時代に総領娘咲子(さくこ)を亡(な)くしました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...この総領娘は私が困苦していた盛りに手塩(てしお)にかけただけに...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...総領娘を亡くしたことはいかにも残念であったが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...総領娘が亡くなる少し前...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...ちょうどそれは総領娘を亡くしまして...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...「おえいは日々雪のふる山に葛(くず)をほりに行き候(そうろう)」とあるその「おえい」と云う人を尋ねると、それが総領娘で、二番目がおりと、末娘が津村の母のおすみであった...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...菊を栽培する家の妹娘……砲兵中佐の総領娘……ある大名の家令の娘……横寺町の通は...
田山録弥 「紅葉山人訪問記」
...その総領娘であることをよく知っている...
田山花袋 「少女病」
...もちろん銀子は小野の総領娘で...
徳田秋声 「縮図」
...相手は八百石取の御旗本の総領娘だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...後で佐渡屋の総領娘で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...老爺さんの二女――総領娘はある大名邸(やしき)に御殿奉公をしていた――私の母は九歳だったが...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...総領娘保子の乳母にて雇った女が...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...父は総領娘のために子供用のヴァイオリンと大人用のヴァイオリンを買って来た...
宮本百合子 「きのうときょう」
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