...海老茶色の毛糸の長い羽織の紐を総角(あげまき)のやうに胸に結んでゐるのもあつた...
石川啄木 「道」
...総角(あげまき)のころから国漢文をよくして父君を驚かせた才女である...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...風聞に拠(よ)れば総角(そうかく)の頃に早く怙恃(こじ)を喪(うしな)い...
二葉亭四迷 「浮雲」
...昨日は総角(あげまき)を言葉のくさびにして歌を贈答したりしていたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...山姫の染むる心はわかねども移らふかたや深きなるらん事実に触れるでもなく書かれてある総角(あげまき)の姫君の字の美しさに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...女王(にょおう)らは困る気がせずにおられるのではないが、総角の姫君は、自分はもうあとへ退(の)いて代わりの人を推薦しておいたのであるからと思っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そうした祝いもすることかと総角の姫君は思い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...総角(あげまき)の姫君には堪えられぬほど哀れに見えた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...総角(あげまき)の姫君が病気になったと聞いて見舞いに来たのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ただ一人床上に横たわっている総角(あげまき)の病女王のそばへ寄って薫は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...見ているうちに何かの植物が枯れていくように総角(あげまき)の姫君の死んだのは悲しいことであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...総角(あげまき)の姫君の四十九日の法会も盛んに薫の手で行なわれた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...総角(あげまき)の姫君にもよく似ていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...表はおおかた総角(あげまき)の姫君と死別した尽きもせぬ悲しみを話題にしているのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ものの言いようなども総角(あげまき)の姫君に怪しいまでよく似ているのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...おおような貴女(きじょ)らしさには総角(あげまき)の姫君がただ思い出されるばかりであったから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...尼は総角(あげまき)の姫君のことを話し出し...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...バサラ髪を二つに分けた総角(あげまき)に結(ゆ)い...
吉川英治 「新・水滸伝」
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