...総ての意味に於て巨人たるものは...
石川啄木 「葬列」
...総て害があるのを恐れてゐては何もさせられぬ...
内田魯庵 「家庭の読書室」
...現はれた事実そのものだけが総てゞはない...
田山録弥 「小説新論」
...物が総て光って輝いて明るい...
田山花袋 「新茶のかおり」
...そしてその間に頭脳に浮んで来る考は総て断片的で...
田山花袋 「蒲団」
...吾々を祝福し給え――吾々総ての人間を!...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...彼れの党与は総て叛逆匪徒を以て目せられたりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...荒熊の持っている芸当の総てであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...女というものの総ては肉である...
中里介山 「大菩薩峠」
...泊り客のほとんど総てが別れ別れになって...
中里介山 「大菩薩峠」
...食物総て不味(ふみ)にして口に入らず...
野中到 「寒中滞岳記」
...以上が総ての恋愛小説の完結の仕方だ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...この臨終が彼の人生の総てを表現していた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...しかもその記実たる自己が見聞せる総ての事物より句を探り出(い)だすに非ず...
正岡子規 「俳人蕪村」
...総てこの村では女が働いて男が遊んで居る...
正岡子規 「病牀六尺」
...総ての花皆うつくしとのみ見し中に孔雀草といふ花のみひとり厭(いと)はしく思ひぬ...
正岡子規 「わが幼時の美感」
...グラフィーラはそう云った!「総てを元どおりにしよう!」インガとの生活に失敗したことを感じているドミトリーは...
宮本百合子 「「インガ」」
...今私達の目に映じる遠近の諸山は総てその山脈に属するのであるが...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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