...総じて年頃の兄が...
石川啄木 「鳥影」
...総じて獣類(けもの)は胎生なれど...
巌谷小波 「こがね丸」
...総じて人工香料の香気の表情は沈澱性を帯び...
大手拓次 「「香水の表情」に就いて」
...たまには詠える場合もあるが総じて季題があるから詠えないという場合が多い...
高浜虚子 「俳句への道」
...総じて、勃興の途を歩む国の都は何処となく浅薄な凄じさがあって、人を落ちつかせない...
辰野隆 「パリの散策」
...句が総じてダレています...
種田山頭火 「雑信(二)」
...引越しあとの空家(あきや)は総じて立派なものでは無いが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...総じて、この日の防戦には、千早の守りもその最終的な死力を出しつくしていたかにみえる...
吉川英治 「私本太平記」
...――総じて、汀(なぎさ)の戦いは、陸地の兵に強味がある...
吉川英治 「私本太平記」
...「総じて、尊氏どののお考えは、御自身の身から出たもので、国のため、諸民のためなどから出たものではない...
吉川英治 「私本太平記」
...「とかく冬中は、御家中の若殿輩(わかとのばら)も、足軽などお下(しも)の者も、総じて、屋内に引き籠りがちで、菜漬(なづけ)を喰うて、湯茶をのんで、埒(らち)もないむだ話に、徒然(つれづれ)の日を送りがちに見うけられます...
吉川英治 「新書太閤記」
...常に海外の風にふかれている土地がらというか、総じて、物事には敏感で、社交に長(た)け、日常生活にも垢抜(あかぬ)けしていて――いわゆる文化人肌をもって誇っていた堺町人も、にわかに、この大変に遭遇して、日頃の顔いろもなく、「どうなることか」と、喪心(そうしん)したり、いたずらに猛(たけ)ってうろうろしているのが、大部分の者の状態だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...大敗は喫したが、総じて、きょうの戦に遺憾(いかん)はなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...総じて誰にでも女にはやさしい秀吉であるが...
吉川英治 「新書太閤記」
...総じて武者修行の名をもって呼ばれるようになった...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...――総じて、この半島伊豆の地上では、そうした風土や自然が、人間の容姿や気風にまでよく映(うつ)っていた...
吉川英治 「源頼朝」
...氷床より上の方では総じて床面に砕石や塵芥や破片が堆く積もっていたが...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...総じて人心の腐敗に対して公憤を抱いているのである...
和辻哲郎 「蝸牛の角」
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