...今にも何か自分もさうした緊張した生活の中に悉てを投げ棄てゝ飛び込んで行きたいような気持に逐はれて...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...然し渠の主張する樣な緊張した熱心と眞面目とが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...刑事達は俄(にわ)かに緊張した...
海野十三 「疑問の金塊」
...少々異論が出ますな……」東屋氏の顔が心持緊張した...
大阪圭吉 「死の快走船」
...今の亭主がいいようもない緊張した顔で...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...そして一同は妙にひきつつた樣な緊張した面持で...
辻村もと子 「春の落葉」
...りいちゃんが病気だそうだ」辰之助は緊張した表情でそう言って...
徳田秋声 「挿話」
...そして私達は涙の乾いた緊張した眼を見合った...
豊島与志雄 「生と死との記録」
...我々どもの気分もなんだか緊張したのであったが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...心が緊張したものと見えて...
夏目漱石 「門」
...青い緊張した顔を持って来ました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...精神の最も辛辣(しんらつ)に緊張した空気の中でのみ...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...大した腕になりやがった」おそろしく緊張した顔でやっぱり拍手を続けながら...
正岡容 「寄席」
...一座が少し緊張した時...
松崎天民 「友人一家の死」
...お心持ちを悟ったのか薫は平生よりも緊張したふうになっていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...緊張した間柄が持續せられてゐるうちに...
森鴎外 「栗山大膳」
...それは前に述べた話合いほど緊張した・まじめな・ものではないが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それはよかった」岡安はほっとしたように緊張した表情をゆるめた...
山本周五郎 「さぶ」
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