...』今まで黙つて一と口もきかなかつた隅にゐた木綿の紋付羽織に前掛けをしめた五十二三の男が突然口を出した...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...その家は今でも連綿として栄え...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...百穗が惠與の眞綿を背中に入れ、綿入を借りて着、頭には『ばをり』を被り、脚には『はゞき』をつけ、蓑を着る...
大町桂月 「十和田湖」
...○深山幽僻(しんざんいうへき)の地なれば蚕(かひこ)はもとより木綿(わた)をも生(しやう)ぜざるゆゑ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...おうみ綿などけっこうなしな/″\をとゝのえられ...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...晒木綿(さらしもめん)を買いに...
徳田秋声 「足迹」
...エチオピアのプリンセス皇統連綿三千年の歴史を誇るアフリカの盟主...
戸坂潤 「社会時評」
...綿布商人の妾なんか...
豊島与志雄 「女と帽子」
...晒木綿(さらしもめん)に包まれてをりますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...木綿の敷蒲団が二枚...
林芙美子 「浮雲」
...肌を脱脂綿できつくこすりながら...
林芙美子 「晩菊」
...綿々と語られてゐただけのやうでした...
堀辰雄 「匈奴の森など」
...彼の木綿の綿入を着込んでゐる父は...
牧野信一 「熱海へ」
...厚い木綿に着ぶくれた膝の辺を一層もじもじさせて此方を視ているれんの様子は...
宮本百合子 「或る日」
...脱脂綿でこしらえた膿(うみ)とりの棒が散乱し...
宮本百合子 「刻々」
...綿貫君を家まで送つて行つてあげたら?」「はあ...
三好十郎 「肌の匂い」
...鼠木綿(ねずみもめん)の鼻紙袋...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...無限の博識と嘆賞すべき綿密さとに満ちたこのトマスのような人でなければ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??