...福原の遷都はかくの如く彼が急進主義の経綸によつて行はれたり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...岸から綸(いと)を垂(た)れている男もあった...
徳田秋声 「挿話」
...事物先後の経綸を定め...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...実に彼の活ける経綸たりしなり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...なお天下の経綸に汲々たるの情を見るべし〕兼(かね)て御相談申し置き候尊攘堂の事...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...せっかく立てし教育の方法家政の経綸(けいりん)をも争わんずる心地(ここち)して...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...國家經綸の抱負より來れるには非ずして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...是れを以て閣下は單に議院政略に苦心して内治外交に對する經綸を考慮するに遑あらず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...日本の歴史の内で自分で立派な經綸的の意見を以てそれを根本として書いたものは少い...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...床前の白綸子の褥(しとね)に僧形の三斎は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...それに緋綸子の裏を著けた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...宇宙の大経綸は吾人の小智小善が相集りて成れる者に非ずや...
山路愛山 「唯心的、凡神的傾向に就て(承前)」
...綸子(りんず)の下襲(したがさね)を渡した...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...酒丸安樂寺境内裏の笹山にて緋毛氈敷二人自害一人は宇都宮左衛門 傍に肩先鐵砲受候者一人居候を生捕斬首宇都宮は紫緘の革の鎧陣羽織を着其上ござ着て打たれ申候大小一腰金子二十兩有之西岡自殺鎧傍に捨あり金銀糸にて縫候もの着用外三人亦綸子金銀の縫也栗原にてきり取候十二の首は俵に詰め馬につけ土浦へ送申候慘話續々...
横瀬夜雨 「天狗塚」
...白綸子(しろりんず)の衣装に下げ髪をすべらした姿のいかにも処女らしく浄(きよ)らかな十九か...
吉川英治 「江戸三国志」
...「およそ天下を経綸(けいりん)する器(うつわ)でないものが...
吉川英治 「新書太閤記」
...信長の攻めるところは草木も枯れる――と恐れられたその人の冥福の営みをいまなそうとするに当って、秀吉はみずから、故主信長と自分との性格には、戦(いくさ)をするにも、経綸を行うにも、必然な相違があったことを、あらためて思いみずにいられない...
吉川英治 「新書太閤記」
...大きな治国や経綸(けいりん)の政治に活(い)かしてみたいという野心はかつて本気で抱いてみたことであるが――江戸の実情と...
吉川英治 「宮本武蔵」
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