...青と白と綯交(ないま)ぜの糸の...
泉鏡花 「薄紅梅」
...盗賊(ぬすびと)を見て縄を綯(な)ふやうなもんだ...
内田魯庵 「青年実業家」
...本を読むなどという馬鹿なことをするならよいからその時間に縄を綯(よ)れ」といわれた...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...巌畳(がんじょう)に綯(な)ってある藤蔓縄が...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...泥棒を捕(とら)えて縄を綯(な)うようだが...
大隈重信 「吾人の文明運動」
...「茶を一ぱい飲ましてくれ」老人は縄を綯う手を止(と)めて顔をあげたが不審そうに云った...
田中貢太郎 「怪人の眼」
...自分では腕に綯(よ)りをかけている気であった...
徳田秋声 「縮図」
...やがては凡てが力強く築かれ私達の運命が一つに綯(な)われることを思った...
豊島与志雄 「運命のままに」
...鈴のついた紅白の布の太い綯綱...
豊島与志雄 「オランウータン」
...――現実的描写と象徴的表現とがどの程度まで綯り合せられるものか...
豊島与志雄 「小説集「白蛾」後記」
...理性と感情とが一つに綯れ合って働いてゆくのだから...
豊島与志雄 「反抗」
...小鳥の調子と工場の調子とを一つに綯(な)い合わしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...少(すこ)し懷(ふところ)が窮屈(きうくつ)でなくなつてからは長(なが)い夜(よ)の休憇時間(きうけいじかん)には滅多(めつた)に繩(なは)を綯(な)ふこともなく風呂(ふろ)に行(い)つては能(よ)く噺(はなし)をしながら出殼(でがら)の茶(ちや)を啜(すゝ)つた...
長塚節 「土」
...機(はた)を織(お)つて切(き)り放(はな)した最後(さいご)の絲(いと)の端(はし)を繩(なは)のやうに綯(な)つた綱(つな)である...
長塚節 「土」
...種々の階音が綯(な)い交ざって...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...あらゆる乱雑な音響を綯(な)い固めた...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...太き糸の音(ね)と細き音を綯(よ)り合せて...
夏目漱石 「虞美人草」
...掌(たなごころ)と掌を合わせて綯(な)う力にも...
吉川英治 「宮本武蔵」
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