...彼は襤褸で綯った繩を両手で持ったまゝ死んでいた...
石川欣一 「山を思う」
...綯交(なえま)ぜに...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...俺ァ幾括(いくぼ)だ卿(おめえ)は何足(なんぞく)かと競争しての縄綯(なわな)い草履(ぞうり)草鞋(わらじ)作り...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...やがては凡てが力強く築かれ私達の運命が一つに綯(な)われることを思った...
豊島与志雄 「運命のままに」
...然し二人の運命が一つに綯われ得ないものであるなら私は然して自分の力を試してみようということ...
豊島与志雄 「運命のままに」
...平和と戦とが一つに綯(な)われて...
序 豊島与志雄 「ジャン・クリストフ」
...理性と感情とが一つに綯れ合って働いてゆくのだから...
豊島与志雄 「反抗」
...綯総(ないふさ)で飾った重々しい軍帽...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「縄をお綯いなさるなら...
中里介山 「大菩薩峠」
...楽みと苦みの綯(ないまじ)りたる縄を断たんともせず...
夏目漱石 「薤露行」
...あの音を聞いたって解るじゃありませんか」風はどこからか二筋に綯(よ)れて来たのが...
夏目漱石 「行人」
...これは殆んど同時に綯ひ上つた組が多く...
葉山嘉樹 「運動会の風景」
...揚州は大中十三年に宰相を罷(や)めた令狐綯が刺史(しし)になっている地である...
森鴎外 「魚玄機」
...綯が温と虞候とを対決させると...
森鴎外 「魚玄機」
...烈しいものを綯い混ぜに針がすすんで...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...――海岸の捩ぢ綯れた樹木の枝を...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...紫に白を綯(な)い合わせた手綱を掻把(かいと)り...
吉川英治 「新書太閤記」
...(伝説はあるが)――また帝の脱出径路も異説ふんぷんでみな古記と口碑の綯(な)い交(ま)ぜ論にすぎないのである...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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