...彼は着物でも何でも皆引きさいては繩に綯ってしまう...
石川欣一 「山を思う」
...綯交(なえま)ぜに...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...私自身が綯うた棕梠縄である...
種田山頭火 「其中日記」
...棕櫚縄(しゅろなわ)などを綯(よ)って...
徳田秋声 「黴」
...亡くなる前日まで縄(なわ)を綯(な)うたりせっせと働いて居ました...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...一本の大きなものに綯り合わされることがなかった...
豊島与志雄 「自由人」
...泥棒をつかまえて縄を綯(な)うような...
中里介山 「大菩薩峠」
...只(たゞ)彼等(かれら)の凡(すべ)ては藁(わら)を打(う)つて繩(なは)を綯(な)ふべき夜(よる)の務(つと)めを捨(すて)て公然(こうぜん)一所(しよ)に集合(しふがふ)する機會(きくわい)を見出(みいだ)すことを求(もと)めて居(ゐ)る...
長塚節 「土」
...神棚(かみだな)へは藁(わら)で太(ふと)く綯(な)つた蝦(えび)の形(かたち)を横(よこ)に飾(かざ)つて其處(そこ)にも松(まつ)の短(みじか)い枝(えだ)をつけた...
長塚節 「土」
...彼(かれ)は繩(なは)を綯(な)ふにも草鞋(わらぢ)を作(つく)るにも...
長塚節 「土」
...あの音を聞いたって解るじゃありませんか」風はどこからか二筋に綯(よ)れて来たのが...
夏目漱石 「行人」
...いたずらに自尊の念と固陋(ころう)の見(けん)を綯(よ)り合せたるごとき没分暁(ぼつぶんぎょう)の鞭(むち)を振って学生を精根のつづく限りたたいたなら...
夏目漱石 「作物の批評」
...垢(あか)の綯(よ)れる程揉(も)んだ...
夏目漱石 「それから」
...「あの繩綯ふに一時間かかったんだ...
宮沢賢治 「車」
...生活の又新しいよろこびが綯(な)いよせられたりして...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...客は宰相令狐綯(れいことう)の家の公子で令狐※(れいこかく)と云う人である...
森鴎外 「魚玄機」
...綯が温と虞候とを対決させると...
森鴎外 「魚玄機」
...紫に白を綯(な)い合わせた手綱を掻把(かいと)り...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索