...継ぎはぎだらけのカンヴァスばかりだ?)――けれども僕はこの詩人のように厭世的(えんせいてき)ではありません...
芥川龍之介 「河童」
...まるで継ぎはぎだらけの映画をうつし出すように想いだしたのであった...
海野十三 「流線間諜」
...あるいは少なくともこざっぱりして継ぎはぎのない着物をもとうという切なる願いの方が一層多いと確信する...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...その人の多様な過去の生活を現わすかのような継ぎはぎの襤褸(ぼろ)は枯木のような臂(ひじ)を包みかねている...
寺田寅彦 「凩」
...継ぎはぎの着物は裾短(すそみじ)かで繩(なわ)の帯をしめている...
寺田寅彦 「花物語」
...その事実を正確に読み取るのに二つの考えを継ぎはぎする必要なんてない...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...式台へ継ぎはぎだらけの木綿の風呂敷を敷いて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...帆と同様に継ぎはぎだらけで...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...斜桁(ガフ)と下桁(ブーム)の間に継ぎはぎの帆が張られ...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...継ぎはぎだらけの鼠(ねずみ)いろの布を被(おお)っただけのものである...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...継ぎはぎだらけの...
山本周五郎 「青べか物語」
...みんな継ぎはぎだらけのひどい妝(なり)をしているし...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...継ぎはぎだらけの垢(あか)じみた半纒(はんてん)に...
山本周五郎 「似而非物語」
...もう継ぎはぎもならぬほどのお品で...
山本周五郎 「日本婦道記」
...継ぎはぎだらけの野良着を着...
山本周五郎 「風流太平記」
...これは古い板切れを継ぎはぎにした...
山本周五郎 「柳橋物語」
...継ぎはぎだらけの襯衣を着せられても苦にならぬ...
横光利一 「旅愁」
...胴服の継ぎはぎした物...
吉川英治 「剣の四君子」
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