...成墾引継ぎのうえは全地積の三分の一をお礼としてあなたのほうに差し上げることになってるのですが……それがここに認めてある百二十七町四段歩なにがし……これだけの坪敷になるのだが...
有島武郎 「親子」
...友人は右の手に受けて、言葉を継ぎ、「あの時の心持ちと云うたら、まだ気が落ち付いとらなんだんやさかい、今にも敵が追い付いて来そうで、怖いばかりのまぼろしを見とったのや...
岩野泡鳴 「戦話」
...ある師匠のところで、継ぎ笛の竹の、その継ぎ手の所に蒔絵をするのが流行ったことがあった...
岩本素白 「鰯」
...博士は尚も言葉を継ぎ...
海野十三 「宇宙尖兵」
...わたしは時々わたしの知り合いを次のようなこころみによって試験して見ることがある――誰が膝がしらに一つの継ぎとかまたはただ二つばかり余分の縫い目のあるものを着ていることができるだろうか? たいていの人間はそんなものを身につけたら生涯うかぶ瀬がなくなると考えているかのようにふるまう...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...地質学者の一隊が中継ぎのステーションへ向かって突進する...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...之を何かの所謂「哲学」――夫は一般的にブルジョア観念論と呼ばれて良い――によって継ぎ穂するということは...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...法名を継ぎ戒を受け...
中里介山 「法然行伝」
...石油缶の底を継ぎ合わせた四角な鱗(うろこ)で蔽(おお)われている...
夏目漱石 「それから」
...家庭料理を世に広めたきが熱心とて再び語を継ぎ「玉江さん...
村井弦斎 「食道楽」
...すると垢じみた継ぎだらけの裾が割れて...
山本周五郎 「青べか物語」
...すると垢(あか)じみた継ぎだらけの裾(すそ)が割れて...
山本周五郎 「青べか物語」
...まだ世継ぎをして間のない...
山本周五郎 「雨あがる」
...義公が御世継ぎを高松へ送り...
山本周五郎 「新潮記」
...その首の切り継ぎまでも彼女達の上役の異性の手に任せねばならぬ...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...又は財産、領地の引継ぎ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...久慈は継ぎ合せてみたが...
横光利一 「旅愁」
...遠けむりすめろぎの 天の日嗣(ひつぎ)と嗣ぎてくる 君の御代御代隠さはぬ 明き心をすべらべに 極めつくして仕へくる いや継ぎ継ぎに見る人の 語りつぎてて聞く人の鑑(かがみ)にせむをあたらしき 清きその名ぞおほろかに 心思ひてむな言も祖(おや)の名断つな大伴(おほとも)の氏と名に負へる ますらをの伴(とも)まだ九月九日...
吉川英治 「上杉謙信」
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