...けれどもまた一方観音力の絶大なる加護を信ずる...
泉鏡花 「おばけずきのいわれ少々と処女作」
...しかもこの発見はデンマーク国の開発にとりては実に絶大なる発見でありました...
内村鑑三 「デンマルク国の話」
...二人はめいめい先年の絶大な恩を受けたこと...
太宰治 「地図」
...絶大な驚きに魂を奪われている様子であった...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...英国主権の悲しさには王女は王宮内に絶大な権力を奮(ふる)っているこの厚顔な英国駐在官の無礼な恋を無下に斥(しりぞ)けられることもならず...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...その絶大な力と戦わねばならぬ...
田山花袋 「一兵卒」
...彼は何が真正の正統マルクス主義であるかを示すことに於て絶大な理論的功績を示した...
戸坂潤 「辞典」
...(一九三五・五)(一九三五・六)膨脹するわが日本世間が一時北支問題に絶大な関心を寄せた理由は...
戸坂潤 「社会時評」
...外国の学術雑誌がブック・レヴューに絶大な意義を置いているのは羨望に堪えないものがある...
戸坂潤 「読書法」
...さてこうしたフィロロギーとカテゴリエン・レーレとは大学のアカデミーの絶大な価値を生むものだと私は信じている...
戸坂潤 「私の見た大学」
...直ちに之を具體化する事に就て絶大なる御後援を賜つた次第であります...
豊田喜一郎 「ボデー意匠審査会 美術の粹を蒐め獨特の形態美へ」
...あの方に泣くだけ泣かして上げたいと思いまして――あの絶大な号泣を妨げるのはかえって...
中里介山 「大菩薩峠」
...絶大な自信を持ってそう言って居たのでした...
野村胡堂 「音波の殺人」
...渋顔の強欲女に絶大な効き目があり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...個性を考へるといふことは丁とか戌とかに匹敵する惡業のやうに狎らされてゐたので「君の意見はそれはそれとして一廉であり……」とか「意志の自由に於いて……」とか「誰が誰を掣肘出來るものか……」などといふ言葉が悉く絶大なる美しい響きを持つて感ぜられた...
牧野信一 「文學的自叙傳」
...それらの絶大なる憧れに反比例して蚊のやうであつた...
牧野信一 「武者窓日記」
...燦たる栄誉の蔭に血の滲む不撓の精励文化史に不滅の足跡十一年度朝日文化賞が讃える業績「文化日本」のため絶大な貢献をなした功績者として一月二十五日東京朝日新聞社において昭和十一年度の「朝日賞」を贈呈される九氏――わが植物学界の至宝...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...広く絶大な響きをもっていたらしい...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索