...俊吉との文通を絶つてゐた...
芥川龍之介 「秋」
...五六年来迹(あと)を絶つた硯友社(けんいうしや)趣味の娘である...
芥川龍之介 「あばばばば」
...只小室の失望に同情するの念を胸中に絶つことが出來ないのである...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...もうあなたとは關係を絶つてゐますよ...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...斯樣なことで衣食を絶つて金融の道を塞いで一方で此處に來い買つてやると云ふことを始めた...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...いつも聞えるといふ虫の声さへ今宵(こよひ)は何(ど)うしてか音を絶つた...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...文壇には元老が全く跡を絶つたといふ状景(じやうけい)であつた...
田山録弥 「明治文学の概観」
...伯の猶ほ間接にも直接にも本黨との關係を絶つの意なきや無論なるべし...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...自由党が閣下の内閣と提携を絶つに至らむことを望み...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...何が故にその跡を絶つに至れるや...
永井荷風 「江戸芸術論」
...然し渡場(わたしば)は未(いま)だ悉(こと/″\)く東京市中から其の跡を絶つた訳ではない...
永井荷風 「水 附渡船」
...そのまま生命を絶つもあり...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...あばたの衰退は人口の増殖と反比例して近き将来には全くその迹(あと)を絶つに至るだろうとは医学上の統計から精密に割り出されたる結論であって...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...それつ切り消息を絶つてしまひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...多田さんとも文通を絶つ必要があります...
平出修 「計画」
...その後ち禁を犯す者が跡を絶つに至ったということである...
穂積陳重 「法窓夜話」
...その他の空想を絶つた...
牧野信一 「冬の風鈴」
...われとわが命を絶つ父と母とを見た...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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