...思ひきりよく故郷と縁を絶つては來たものの...
石川啄木 「田園の思慕」
...米国艦隊の退路を絶つ機雷の敷設(ふせつ)状況と...
海野十三 「空襲葬送曲」
...きっと絶つよ」と言った...
田中貢太郎 「蓮香」
...斯樣なことで衣食を絶つて金融の道を塞いで一方で此處に來い買つてやると云ふことを始めた...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...このような障害の根を絶つためには...
寺田寅彦 「断水の日」
...然るに夏目氏は朝日新聞の関係を絶つ事難(かた)くして交渉纏(まとま)らずまた森先生より小生に頼むやうにと義塾の人が千駄木(せんだぎ)を訪問したる時...
永井荷風 「書かでもの記」
...いくばくもなく官を退いた後は、故山、(くわく)略に歸臥し、人と交を絶つて、ひたすら詩作に耽つた...
中島敦 「山月記」
...しかるに永遠性においては他者性と自己性との對立さへ全く跡を絶つ...
波多野精一 「時と永遠」
...到底(とうてい)この貸借(たいしゃく)の念を絶つこと能わず...
福沢諭吉 「旧藩情」
...あの永年の弊風が根を絶つことにでもなれば一挙両得ともなるではないか...
牧野信一 「鬼涙村」
...世の中との交渉を絶つ事によって...
水上滝太郎 「遺産」
...前年吟哦(ぎんが)を絶つてゐた故が不審である如く...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...外夷の軽侮を絶つのみならず...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...此男の性命を絶つた鋭い匕首は...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...まずは家号の地と連絡を絶つことはなかったがゆえに...
柳田國男 「名字の話」
...まず生命の存続を絶つことに依って生の観念の転換をおこなう...
山本周五郎 「菊屋敷」
...そこで三月の末にはインド軍は艦隊の退路を絶つ工作を始め...
和辻哲郎 「鎖国」
...インド洋での立身の望を絶つに至ったのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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