...今日は珍しく見送りの人影さへ跡を絶つて...
芥川龍之介 「蜜柑」
...また実験的の仕事を軽侮するような有識者の考え方も跡を絶つようになった...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...小半年ばかり父と行き來を絶つてゐた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...創作の筆を絶つて...
宇野浩二 「思ひ出すままに」
...誤謬を絶つことができるのである...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...所謂数学は歴史の上から跡を絶つこともあるであろう...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...苦と健鬪して苦の原因を絶つた時にも勿論苦を脱することが出來るのでありますけれども...
朝永三十郎 「學究漫録」
...数年ならずしてこれらの猛獣はこの世に跡を絶つであろうと...
新渡戸稲造 「自警録」
...その後ち禁を犯す者が跡を絶つに至ったということである...
穂積陳重 「法窓夜話」
...なお全くその迹を絶つには至らなかったということである...
穂積陳重 「法窓夜話」
...その他の空想を絶つた...
牧野信一 「冬の風鈴」
...……そして半歳か一年は全く女色を絶つんだね...
正宗白鳥 「假面」
...わたくしは念を捜索に絶つより外あるまい...
森鴎外 「渋江抽斎」
...われとわが命を絶つ父と母とを見た...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...即ち贅澤と思惟されてゐた砂糖を絶つのである...
横瀬夜雨 「田舍の新春」
...家名を絶つは不孝の大なるものなり...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...『論語』では初めが「陳に在って糧を絶つ」となっている...
和辻哲郎 「孔子」
...そこで三月の末にはインド軍は艦隊の退路を絶つ工作を始め...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索