...新しい生活の芽が周囲の拒絶をも無(な)みして...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...血(ち)を吐(はき)て絶入(たえいり)けり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...絶えずそれがために焦立っているのではなかろうか...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...「他(ほか)の友人はみんな面会謝絶中だのに...
薄田泣菫 「茶話」
...煙の絶え間より望めば...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...「そんなことをしたら絶望に沈むかもしれません...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...絶対安静の仰臥(ぎょうが)のまま...
中島敦 「光と風と夢」
...絶えず一つのことに思ひを凝らして...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...そして断然絶交する……イヤイヤ昇も仲々口強馬(くちごわうま)...
二葉亭四迷 「浮雲」
...激しい絶えざるもの思いの習性と呼ぶより以上に...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...玉にあたつて悶絶するところなんかは素晴らしいもんだよ...
牧野信一 「舞踏会余話」
...かくの如き大小相懸絶せる品を取てこれを一属に収む...
牧野富太郎 「植物記」
...かかる国の絶対的人口に関する問題...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...無底無邊無究無限の絶對なり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...絶対的な団体主義を説いていると...
矢部貞治 「政治学入門」
...逃がしはせぬぞ」菊千代は絶叫した...
山本周五郎 「菊千代抄」
...「断わっておくがね」と彼は云った、「今日は銭を持っていないんだ」「もううかがいました」「一文も持ってねえんだぜ」「どうしてそんなことにこだわるの」おのぶは酌をしてから、いたずらそうに栄二を見た、「――まさか夫婦喧嘩をしてとびだして来たんじゃあないでしょうね」「首でも縊(くく)ろうかってときに、夫婦喧嘩ができるかい」「なんのこと、それは」「仕事がねえのさ」すらすらと云えたことに、栄二は自分でびっくりした、「店をひらいてからこっち、仕事らしい仕事のあったためしがねえ、世間が不景気だってことも知っているが、これじゃあおれたちはどうしようもねえ、本当に首でも縊りてえくらいだよ」「まあ、大げさねえ」おのぶは栄二の顔を凝視した、「――お店を始めてからまだ半年じゃないの、なにをそんなに慌てるんですか」「おすえのやつは賃仕事をやりだし、さぶはどこかへ日稼ぎにいってる」栄二は酒を啜(すす)ってから云った、やけくそな調子でもなく、絶望的でもなく、むしろ挑みかかるような口ぶりであった、「――どこへなにをしにゆくかわからないが、とにかくどこかで日稼ぎをしては、駄賃をそっとおすえに渡してるんだ、おすえはおすえで隣りの人を助けるんだと云いながら、朝から夜なかまで、暇さえあれば仕立物にかかってる」「のろけないでよ」と云っておのぶは酌をした、「亭主の仕事が左前のときに、女房が内職をするぐらい当りまえじゃない、世間をごらんなさい、そんな話は掃いて捨てるほどころがってるわ」「まあ聞けよ」栄二は酒を啜り、考えをまとめるように、ちょっと口をつぐんだ、「――おれはこの腕のなまりを、取り戻すことにかかりきりだった、さぶの受けて来る雑な仕事もしたが、そのほかは自分の手直しだけにうちこんでいた」「初めからそのつもりだったんでしょ」「腕はどうにか元へ戻った、いまならたいていな仕事はやれると思うんだ」「けれども仕事がない、っていうのね」「そればかりじゃあない」栄二は片方の眉をくっとあげて云った、「――女房に稼がせるようになったら、男はそれでおしまいだっていう、人から聞いただけではなく、現におれのこの眼で幾たびも見たことがあるんだ、女房に稼がせるようになっては、本当に男はもうおしまいなんだ」「ずいぶんな思いあがりね」栄二はおどろいたようにおのぶを見た...
山本周五郎 「さぶ」
...絶対に救われ得ない侮蔑...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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