...俺は暫く自分の生涯を貫く連續(コンテイニユイテイ)の絲を見失ふ事を感ずる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...絲をや失ひ給ひし...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...例の絲を撮(つま)み得たり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...話好(はなしずき)の伯母さんは自身四十九年間の一切の記憶の絲を經(たて)に入れる...
石川啄木 「葬列」
...こんな絲を賣り居つたなと唱歌の長は小言をいひつつ...
ルイ・ベルトラン Louis Bertrand 上田敏訳 「胡弓」
...絲を繰り出すやうに曲者の面へ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...駒込追分のささやかな絲屋を訪ね當てたのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此間外で拾つた凧絲を持つて來てくれ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分の家で絲目をつけてくれた三十二枚張りさ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...絲満南風太郎ってのはエライやつなんだねえ...
久生十蘭 「金狼」
...絲満が二階からおりてきて番台に坐る...
久生十蘭 「金狼」
...「絹の絲車は今迄は工合よくまはつて來た...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...お絲よ、花火よ...
正岡容 「圓朝花火」
...「お絲と別れて自棄(やけ)になった時分の圓朝なら...
正岡容 「圓朝花火」
...絲のやうな雨が瓦を滑(すべ)ツて雫(しづく)となり...
三島霜川 「青い顏」
...どこについてゐたのか絲屑が三ツ四ツも暗いじめじめした中庭の方へ落ちて行つた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...曩(さき)にこれを繰つりしは、我某省の官長にて、今はこの絲、あなあはれ、天方伯の手中に在り...
森鴎外 「舞姫」
...と絲をおろすころには...
若山牧水 「樹木とその葉」
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