...派手(はで)な紺絣の単衣の胸をせめそうな気がしたそうです...
芥川龍之介 「妖婆」
...紺絣の單衣の裾を高々と端折り...
石川啄木 「赤痢」
...巻いてゐた帯を解いて絣(かすり)の前掛だけになり――帯は彼の入場料になつて...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...紺絣(こんがすり)を着た丸坊主の少年がひとりきちんと膝を折って坐っていた...
太宰治 「乞食学生」
...その十字絣で! わしどもの家内は二十七になりやすから...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...二人の若い女が染絣りと地織縞に裏のついたものを持つて來て水につけ...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...絣(かす)りの着流しに八字髯(はちじひげ)を生(はや)しながらその顔立はいかにも田舎臭い四十年配の男が一人...
永井荷風 「寺じまの記」
...早く絣を着せてくれと私はよく母親へせがんだものでした...
林芙美子 「着物雑考」
...さつま絣、久留米(くるめ)絣なぞは勿論(もちろん)しっかりしたものでしょうが、かえって、場違いの土地でいい絣をつくっている所を田舎へ旅してみかけることがあります...
林芙美子 「着物雑考」
...里子が黒地に赤い矢絣のモンペ姿で出て来た...
林芙美子 「瀑布」
...絣(かすり)の模様のように見える...
火野葦平 「花と龍」
...紫矢絣(むらさきやがすり)に...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...一人は絣単衣に袴...
三好十郎 「斬られの仙太」
...「紺絣」がその大部分を占め...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...これに絣が入って静かなよい調子を示します...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...井の字絣(がすり)の娘を抱き戻したまま...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...絣(かすり)のような木の影が落ちている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索