...新時代の服装をした囚人の夫婦は絡繹(らくえき)と銀座通りを歩いてゐる...
芥川龍之介 「僻見」
...監視課の事務所の前を来たり往(い)ったりする人数は絡繹(らくえき)として絶えなかったが...
有島武郎 「或る女」
...絡繹(らくえき)として...
泉鏡花 「絵本の春」
...それは絡繹(らくえき)として織るようであった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「蓮花公主」
...また右手の小高き岡に上って見下ろせば木の間につゞく車馬老若(ろうにゃく)の絡繹(らくえき)たる...
寺田寅彦 「半日ある記」
...食物を運ぶ男衆が絡繹(らくえき)としていたのを...
徳田秋声 「挿話」
...竹藪(たけやぶ)茂る小梅の里を望む橋上(きょうじょう)には行人(こうじん)絡繹(らくえき)たり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...銀座通煉瓦地五十年祭なりとて、商舗紅燈を点じ、男女絡繹たり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...運甓居雑詠百年旧府嘆二榛荊一四面山河自作レ城 十日雲容多北走 二州水勢尽西行 遠書毎托二海商至一閑話只憑二山衲迎一羇官雖レ孤幸無レ恙 回レ頭已没幾同庚公篁渡此地名区慰二老孱一風光秀偉満二衰顔一東西来合巴回水 南北相臨鼎峙山 亜竹檀欒遶二旧郭一遺民絡繹渡二荒関一晩晴試望二公篁渡一人在二灘声嵐気間一ともに山国盆地の郡衙三次の地勢風光気象を実に即いて髣髴と描出してゐる...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...京の人は繽紛絡繹(ひんぷんらくえき)と嵐山(らんざん)に行く...
夏目漱石 「虞美人草」
...どこかで白井道也と云う名を見たようだ」音楽会の帰りの馬車や車は最前(さいぜん)から絡繹(らくえき)として二人を後ろから追い越して夕暮を吾家(わがや)へ急ぐ...
夏目漱石 「野分」
...車馬の往来は絡繹とつづき...
原民喜 「壊滅の序曲」
...車馬の往来は絡繹(らくえき)とつづき...
原民喜 「壊滅の序曲」
...絡繹と連る行列に見惚れた...
牧野信一 「バラルダ物語」
...貴族の馬車絡繹(らくえき)たるその御者が...
南方熊楠 「十二支考」
...是は十月の半以来賀客が絡繹として絶えなかつたので...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...あらゆる人種を交へた通行人とが絡繹(らくえき)としながら些(さ)の衝突も生じないのを見ると...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...ここに兵糧軍需を運送する車馬の響きも絡繹(らくえき)と絶えなかった...
吉川英治 「三国志」
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