...三分ほど綻びて居る...
大杉栄 「獄中消息」
...もしもお袈裟が綻びて...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...また忙しい中で手まめに綻びを縫ってやり...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...それとも長い煙管(きせる)で巻きつけられたがための綻びか...
田中貢太郎 「春心」
...綻びだらけの衣を着て難行苦行に見るかげもなく痩せ衰えているものゝ...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...春になれば鶯が啼いて花が綻び...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...雲の縫ひ目もところどころ綻びそめ...
田山花袋 「道綱の母」
...あの通り綻びだらけじゃないか...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...既に数輪は綻び始めている...
外村繁 「落日の光景」
...あるいは綻びをつづくっているのもあって...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...ましてこゝは藪蚊のおほきところなれば只いつまでも吊らせてありけるが幾夜さを蚊帳に別れてながき夜のほのかに愁し雨のふる夜は古蚊帳のひさしく吊りし綻びもなか/\いまは懷しみこそ三吸入室の窓のもとに...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...羽織の袖口が綻びてるわ...
水野仙子 「道」
......
三好達治 「間花集」
...膝のところが隨分綻びてゐるぢやありませんか...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...膝のところの縫目が何時の間にか綻びて...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...継いだところも継がぬところもすっかり綻び...
山本周五郎 「お繁」
...彼の狂気の叫び声によって自制心が綻び...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...精神障壁が綻びていくにつれ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
便利!手書き漢字入力検索