...その奥底では始末にいかない村のこぶとして嫌悪しているのが結局のところ本当なのだ...
犬田卯 「瘤」
...結局のところは?」と医師が尋ねた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...あたしよりもあの女の方を愛していらっしゃるんですね、あたしに使う金は惜しくて御自分の酒に使う金は惜しくないんですね、風向きの悪い話になると黙りこんでそっぽ向いてしまいなさるんですね、痛いところを突っ突かれると怒鳴りつけて虚勢を張りなさるんですね……何とかかんとか、結局のところ、僕は一片の愛情もないエゴイストで卑怯者で我利々々亡者だということになる...
豊島与志雄 「狸石」
...どうも吾々は、結局のところ、変なところへ突き当ってしまう癖があるらしい...
豊島与志雄 「碑文」
...結局のところ誰でもない...
豊島与志雄 「文学に於ける構想力」
...結局のところ観照に終始する...
豊島与志雄 「文学に於ける構想力」
...この方は結局のところまた...
中谷宇吉郎 「科学は役に立つか」
...それは結局のところ生活と研究とが完全に一致しているということである...
中谷宇吉郎 「リチャードソン」
...結局のところ、最初の機会が生じたというときに、上院議員の甥のことを笑うわけにはいかないのだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...それはこれまでのKの経験に徴しても非常にありそうなことでさえあって、そうだとすれば裁判所のこうした堕落は被告にとっては品位を傷つけられることではあったが、結局のところは、裁判所が貧乏である場合よりも気楽ではあった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...もしあれば加害者も車といっしょに谷へ飛びこんでいなければならないわけなんで……結局のところ...
久生十蘭 「雪間」
...おそらく、結局のところ、カイミアラと闘うには、出来るだけぴったりとそれにくっついているのが一番いいようでした...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...結局のところは実力に訴えねば解決しそうになかった...
本庄陸男 「石狩川」
...結局のところ、もし我々が音・香り・光・味わい・大きさ・重さ・柔らかさ・硬さ・ざらざら・色・つや・幅・深さ・があることを知らないならば、我々は石ころと同様に何も知らないであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そこで結局のところは...
柳田國男 「地名の研究」
...そして結局のところ延期ということに定ったのであった...
山本周五郎 「桑の木物語」
...「これじゃ僕は外国の生活や景色を見に来たのじゃなくって、結局のところ、自分を見に来たのと同じだと思いましたよ...
横光利一 「旅愁」
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