...葉子はそういう人たちの間にあるのを結句気安く思った...
有島武郎 「或る女」
...葉子としては結句それがめんどうがなくっていいとも思った...
有島武郎 「或る女」
...……数へ来れば幾等(いくら)もあるが、結句、田島校長=0(エクオールゼロ)といふ結論に帰着した...
石川啄木 「雲は天才である」
...お鳥は札幌以來却つて結句(けつく)安心なことにしてゐた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...結句お会ひ申さなかつた方がどれ程良かつたでせう...
薄田泣菫 「茶話」
...結句芸になりて人の心の慰みなる...
相馬御風 「実物と模型」
...その新妻が多く情事を解しない歳頃であるのを結句仕合わせとしたのであった...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...全編の結句になるべき一行をさえ思いついた...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...その五言の漢詩の結句が「枕を拂つて長夜に憐む」といふのであつたのは偶然である...
寺田寅彦 「伊香保」
...結句悦(よろこ)んでいた...
徳田秋声 「足迹」
...「親方、こうなってみると、俺は一刻も早くお豊をつれて里へ出たい」「ばかなことを言うな、いま連れ出せば罠(わな)の中へ首を突っ込むようなものだ、七日辛抱(しんぼう)しろ、そうすれば、やすやすと抜けられる」「七日は永いなあ」「ナニ、永いことがあるものか、手鍋さげても奥山ずまいという本文通りよ、結句(けっく)、山ん中が面白(おもしろ)可笑(おかし)くていいじゃねえか」鍛冶倉の笑いぶりは人間並みの笑いぶりではない、生塚(しょうづか)の婆様を男にして擽(くすぐ)ってみたような笑い方をする...
中里介山 「大菩薩峠」
...村正のおじさんは結句おもしろがって...
中里介山 「大菩薩峠」
...更に結句にかういつて有るので十分に締りがついて居るのである...
長塚節 「竹の里人〔三〕」
...捨(す)てられゝば結句(けつく)本望(ほんまう)...
樋口一葉 「うらむらさき」
...法師らが髯(ひげ)の剃り杭に馬つなぎいたくな引きそ「法師なからかむ」 (万葉十六)といふ歌の結句に力あるを見よ...
正岡子規 「墨汁一滴」
...次に第二句の始(はじめ)に「底」といふ字ありて結句に「加茂の河水」と順序を顛倒したるは前の雪の歌と全く同一の覆轍(ふくてつ)に落ちたり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...同級の詩人が彼に贈った詩の結句は...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...結句わたしも、ドロシーダと同じような縞服の女になって行ったのです...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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