...人見は星野の真似をして襟首に巻いていた古ぼけたハンケチに手をやって結びなおしながら上眼で園を見やった...
有島武郎 「星座」
...結び目が摺(ず)って...
泉鏡花 「婦系図」
...自分達二人を結びつけるものに絶望しながら...
伊藤野枝 「「別居」について」
...よく實(み)を結び損(そこな)ふ繖形花(さんけいくわ)...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...ステップニャツクと二葉亭とを結び付けるというは奇妙であるが...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...それがいろいろの形で結びつき絡みあってはいるが...
津田左右吉 「日本精神について」
...このあいだまで青かったはずの芋の葉は数日来の霜に凍(い)ててすっかりうだったようになったのが一つ一つ丁寧に結び束ねてあった...
寺田寅彦 「写生紀行」
...共同作者たる読者の連想の網目の一つの結び目を捕えることになる...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...こういう中間層に結び付いた特殊社会層としてのインテリゲンチャは...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...ユーゴーの死んだのは五月二十二日だから何かの因縁を結びつけるには相当の時間である...
中里介山 「生前身後の事」
...炭俵や糸革袋(いとかわぶくろ)が結びつけられた背負梯子(しょいばしご)へ両手を突っ込んで...
中里介山 「大菩薩峠」
...兵児帯(へこおび)の先をこま結びに結んだ...
夏目漱石 「明暗」
...二人はその竹を風呂敷の結び目の下に通して...
新美南吉 「疣」
...汚らはしい想ひに結びつけた...
牧野信一 「蔭ひなた」
...何かしら性慾の壓迫から起る事件を結び付けなくては承知しなかつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...その枝になにか結びつけてある...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...短冊代りに結び付けた蒲鉾板(かまぼこいた)の裏表には...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...だから夫人の信仰は初めから殉教の覚悟と結びついていた...
和辻哲郎 「鎖国」
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