...やがて鼓や笛や、六絃琴や、竪琴で音楽が始まると、マリーとマルタの家はまるで蜂や、蟋蟀や、小鳥の鳴き声で掩われてしまったように賑やかになった...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...すなはち弓絃(ゆづら)を絶ちて...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...完全和絃ばかりから構成されたものは音楽とはなり得ないように絵画でも幾多の不協和音や雑音に相当する要素がなければ深い面白味は生じ得ないではあるまいか...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...或(ある)論者は今なほチョボの文句の甚(はなはだ)拙劣にしてしかもまた無用の説明に過ぎざることを説けどもこは徒(いたずら)にその辞句のみを見て三絃の合(あい)ノ手(て)とその節廻(ふしまわし)を度外に置きたるがためのみ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...唐人管絃遊戯の圖あり...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...或人は天童が法然を囲(めぐ)って管絃遊戯(ゆうげ)していると見た...
中里介山 「法然行伝」
...豈絃三腔一ノ紋左ニ対シテ深ク愧ルコト莫カランヤ...
成島柳北 「他山の石」
...二絃琴の調子は、糸がたった二筋(にほん)だから単純でいて、そのくせ複雑だ...
長谷川時雨 「神田附木店」
...一体二絃琴の響は一間(ひとま)へだてた方が丸味をおびてよいものだが...
長谷川時雨 「神田附木店」
...二絃琴の真のよさを失なった嘆きがある...
長谷川時雨 「神田附木店」
...レヴコーはバンドゥーラの絃を手で掻き鳴らしながらつづけた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...私の心の絃(つる)をロチスターさんの心から引きちぎつて傷(きずつ)けるやうな努力をしなくても濟むだらう...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...不景気で滅多に絃の音もしない海辺寄りの茶屋の二階から...
牧野信一 「雪景色」
...小鳥の骨に三本のかげろうの繊糸を絃(げん)にかけた小さい琴をひきはじめた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「琴」
...楽人たち――管楽者と絃楽者と――がすでに到着して...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...女御は箏(そう)の十三絃(げん)である...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...琴の絃(いと)のやうなのもある...
森鴎外 「半日」
...――といっても、それはまたつかの間で、彼はいつか当面の敵も手下の群れも見失い、どこか高い所でする簫(しょう)、絃(げん)、鉄笛(てってき)、板(はん)(一種のカスタネット)などの奇妙な楽奏(がくそう)の音に、はっと耳を醒(さ)まされていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
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