...毎晩の様に華やかな絃歌の巷に足を運んだ...
石川啄木 「菊池君」
...同時に全篇に流れる交響管絃樂でもある...
心猿 「荷風翁の發句」
...繁絃急管のしらべ洋々として響き亙れば...
高山樗牛 「瀧口入道」
...多數の群は樂みて此一團を取り圍み、更に其中すぐれたる歌謠者、絃を彈じつつ、吟じ、而(しか)して其歌の初まる時に、輕妙の 605二人の業師(わざし)、群衆のもなかにありて跳ね踊る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...私はぴんと三本の絃(いと)を引き切ってしまった...
豊島与志雄 「理想の女」
...三絃のバスヴィオラとが...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...今日から見ても價値のある歌舞伎所作事(しよさごと)、三絃本位の音樂、さういふものは皆醜業婦を中心とした江戸の下層社會から生れたものだ...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...儒家(じゅか)の絃歌講誦(げんかこうしょう)の声を擾(みだ)そうというのである...
中島敦 「弟子」
...宛然(えんぜん)たる列仙伝中の人物だね」「無絃(むげん)の素琴(そきん)を弾じさ」「無線の電信をかけかね」「とにかく...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...節のねえ呪文なら誰にでも出來るだらう」「どうせ絃(いと)に乘る呪文ぢやないから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...朱絃舎浜子の爪音(つまおと)が...
長谷川時雨 「紫式部」
...絃の音ははじめ、一朝にしてすべての聽覺を集めて奮ひたつ如く起り、やがて恥ぢらふやうな躊躇をもつて止んだ...
水野仙子 「輝ける朝」
...私という琴に更に一筋の絃がふえたような工合...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...竹枝桃葉絃歌湧...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...二絃琴に向かった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...切れた絃(いと)をばつぐこころ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...胸を引き裂く悔恨の情を消さうとでもするやうな騷がしい調子を奏する無數の管絃樂(オーケストラ)の雜然たる響きと亂れ合つた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...二絃(げん)焼桐(やきぎり)の八雲琴(やくもごと)...
吉川英治 「神州天馬侠」
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