...自己完成の道は跡方もなく崩れ終る...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...会議が終る迄に、生徒達は五十六の器械をつくり、それ等を、それ等の構造に要した材料の一覧表と共に、演壇上に陳列した...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...恐らくその手配も徒労に終ることであろう...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...心配していることが杞憂に終るようなら...
田中貢太郎 「死体の匂い」
...戦争が終るならよかろうがなあ」「よけい...
壺井栄 「二十四の瞳」
...主観が客観を構成するという転回的な言葉も実際上は虚しい合言葉に終る外はない...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...「はい」「当てがなければ、お前さん、当分わしのところにいてはどうだ」「そりゃ御親切さまに有難うございますが、御用が済んだ上に、長く御厄介になっちゃあいられましねえ」「用なんぞはいくらでもあるよ」「はい」「仕事なんぞはここにいくらでもある、この普請が終ったからといって、そうさっぱりと出て行かなくってならんというはずのものではない」「そうおっしゃっていただくのはいよいよ有難うございますが、実は、わしたちも心願がございまして、諸国を巡ってみてえとこう思って出て参りました身の上でございます」「そりゃ、諸国を巡ることは悪いとは言わないが、どうだ、もう少し、普請が終るとか、終らないとかいうような時をきめる必要はない、いやになる時節まで、わしがところにいてもらえないかな」「はい」与八は、伊太夫直々(じきじき)のこの好意に対して、何と返事をしていいかわからない...
中里介山 「大菩薩峠」
...汚ない哄笑で終ることもある...
中里介山 「大菩薩峠」
...軈て其の終るのを待って...
牧逸馬 「双面獣」
...」と性急に云ひ終るやいなや彼は...
牧野信一 「山を越えて」
...生命が終る途端まで互の結びつきは充実していて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...短い時間で書き終ると思っていたら...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...二十一でお礼奉公の終るちょっとまえ...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...村田どのからの伝言でございます」勘定仕切が終ると...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...食事が終ると、休之助は身支度をして、荷駄の見張りに出ていった...
山本周五郎 「風流太平記」
...いつ終るともつかない氣もちで書きながら...
吉川英治 「折々の記」
...それが終ると及第者たちは王の前へ出て成年式に与るのである...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索