...三尺ほどの穴を掘り終ると仁右衛門は鍬の手を休めて額の汗を手の甲で押拭(おしぬぐ)った...
有島武郎 「カインの末裔」
...やがて私の言葉が終るや否や...
石川三四郎 「浪」
...これがお芝居で終るかどうか...
江戸川乱歩 「断崖」
...諸君はその良心を沈黙させて自ら奴隷となり終るか...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...妻室はもらいません」許宣のその詞が終るか終らないかに人声がして...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...駆けだしました……その後のことは判事殿御存じのとおりでございます」青年は陳(の)べ終ると...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「無駄骨」
...わたしが口上を終ると...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...平次は一とわたり見終ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...……学徒の合唱が終ると...
原民喜 「壊滅の序曲」
...羽根蒲団の上に敷布をかけ終ると...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...独見(どくけん)にて一月の間に読み終るべし...
福沢諭吉 「学校の説」
...「大久保」もいゝ加減にやり、「自叙伝」はしまひの方をカットし、四時すぎに終る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...一代をそれで終ることが珍しくはないのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...声が終るや否やビシーッ! と音がする...
三好十郎 「斬られの仙太」
...仕繰(しく)りの源次さん……アラ……源次さんはどこい行きなさったとかいな」その声が終るか終らないかにモウ一度...
夢野久作 「斜坑」
...云い終ると、彼は、「いやどうも」と、朗らかに笑った...
吉川英治 「新書太閤記」
...敵軍でないものはござりませぬ」聞き終ると...
吉川英治 「新書太閤記」
...終ると、自身署名して封緘(ふうかん)をし、べつな家従の者に持たせて、すぐ本家祝朝奉(しゅくちょうほう)の居館へと、いそがせてやった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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