...俺は現在の俺をデテイルの細密なる闡明に驅る程興味ある個人を殆んど一人も發見しない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...思想は常に思想を産んで細密なる連續體を形成し...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...ヒールセマン等英仏独蘭の稀覯書肆から出版した各種の稀覯書目録(欧羅巴の稀覯書肆の特別刊行の書目は細密なる分類を施こし且往々解題を加え或はファクシミルを挿入する故書史学者の参考として最も珍重すべきものである...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...折角苦辛惨澹(さんたん)して拵(こしら)え上げた細密なる調査も...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...底を叩くと統計やら報告やら頗る周到細密な数字的基礎があった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...全店員の身体検査をするやら建物の上から下まで細密な捜索をするやら...
大阪圭吉 「デパートの絞刑吏」
...おそろしく細密な職業的な注意を払って...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...驚くべく細密な注意を払った...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...細密な調査を始めたわけさ...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...東京商大の杉村助教授の細密な思索によっても...
戸坂潤 「読書法」
...横絵の東都名所は東海道五十三次(とうかいどうごじゅうさんつぎ)と同じくその布局は細密なる写生に基(もとづ)き...
永井荷風 「江戸芸術論」
...この書出でてより斯界(しかい)の研究は最早(もはや)その第二次とすべき一局面の細密なる蒐集以外主要の点に付(つい)ては全く為(な)すべき余地なきに至りしといふも過賞にあらず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...細密な計算とで秘密を保ち...
中村地平 「霧の蕃社」
...その上念入りに細密な絵図面だから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...たとへば肢體の部分に亘る細密な申し立てが必要なのだ...
室生犀星 「帆の世界」
...またはあの細密な知識をすらなお無知ならしめる無心の美を...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...しかも研究は細密な注意を要するのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...細密な地図があった...
吉川英治 「新書太閤記」
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