...そのまま溶けて消えさうなきめの細かい媚態とに...
薄田泣菫 「独楽園」
...そりかえッた細かな落ち葉があわただしく起き上り...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...きわめて細かい星くずのような点々が燦爛(さんらん)として青白く輝く...
寺田寅彦 「詩と官能」
...元来あまり細かき事には気をとめぬ武男も...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...細かなことは感じられなくなり...
豊島与志雄 「裸木」
...細かくは小桂馬(こげいま)しまり...
中勘助 「独り碁」
...艶書は誰にも知られぬ間に縦横(たてよこ)きれぎれに細かく引裂(ひきさ)かれて江戸川の流に投げ棄(す)てられたのである...
永井荷風 「寐顔」
...粉が細かいことで...
中谷宇吉郎 「雨を降らす話」
...一應の手續きが濟んで、明神下の平次の家へ行つた八五郎は、それからの顛末(てんまつ)を、事細かに話して、「あつしには腑に落ちないことばかりですよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...白い細かい土を薄くつけているのであった...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...細かい礼儀のおきてがあって...
宮本百合子 「異性の友情」
...○魚のオムレツは何魚にても油の少なき軽きものを湯煮て細かにむしり前法の如く玉子へ混ぜて焼くなり...
村井弦斎 「食道楽」
...フランスの美人は或る風姿や態度の細かい所に気が附いて...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...昆布を細かく刻んで米・粟・稗などとともに飯に炊いて食べた...
柳田國男 「食料名彙」
...細かに読んで見ずとも断定してよいのであるが...
柳田国男 「山の人生」
...眼が霞んで細かい筆毛が扱えないようになりましたために...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...眼を近づけて見るとそれは見えるか見えぬ位の細かい彩糸(いろいと)や金銀の糸で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...細かい埃(ほこり)が土を覆(おお)っている...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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