...細々した日々の感想を洩れなく書きつけて見たらばと思ふが...
伊藤野枝 「最近の感想」
...□永い間不如意な経済の遣繰りや方々の書店との交渉やそれからまだ外の細々した面倒な仕事と雑誌の編輯で疲れきつたらいてう氏は十月十二日に千葉県の御宿(おんじゅく)村へ行つた...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一四年一一月号)」
...テーブルの上の細々した品物も元のままだ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...どうかすると細々した書入よりも...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...これはまた京都以上に細々した事が喧(やかま)しかった...
高浜虚子 「子規居士と余」
...少しばかり細々しいことを耳に入れたいだけなのだ...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...現世の日々細々したことでは...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...細々しく新聞紙によって報道された結果だとも云っているが...
戸坂潤 「社会時評」
...自分の財産に関する細々した事務を...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...同じ訳の分らない連中でも自分の財産に関する細々した事務を巧みに処理することが出来て...
豊島与志雄 「作家的思想」
...それでなくても厳しい父と細々し過ぎる母とが...
中原中也 「耕二のこと」
...尤も佐原屋の内部の細々したことや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...細々したことに好奇心を抱くところ...
宮本百合子 「明るい海浜」
...つい細々したことをお喋りしなかったのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...生活の細々した日常のことは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そういうような細々したことの堆積で――それらは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...縫ひ繕ひをするために入れて置いた細々したものが一切はいつてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...彼女は細々しい、とぎれ勝ちな、笛の音のやうな人聲が、地下に蔽塞されてでもゐるやうに、爐の片隅から來るのを耳にした...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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