...今でも樣々の細々したことに就いて彼此云ひたいとは思はない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...秋から冬にかけてにょきにょきと延び上がった細々したからだには...
有島武郎 「或る女」
...……さあ、女の髪と分りました、漆のような、黒い、すなおな、柔かな、細々した、その長うございましたこと...
泉鏡花 「薄紅梅」
...其他の細々した事に就いて...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...テーブルの上の細々した品物も元のままだ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...どうかすると細々した書入れよりも...
薄田泣菫 「茶話」
...これはまた京都以上に細々した事が喧(やかま)しかった...
高浜虚子 「子規居士と余」
...そなたのことは忘れたのではないからなどといつもよりも細々しくやさしく筆を走らせてゐるのを窕子は見た...
田山花袋 「道綱の母」
...少しばかり細々しいことを耳に入れたいだけなのだ...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...細々しく新聞紙によって報道された結果だとも云っているが...
戸坂潤 「社会時評」
...自分の財産に関する細々した事務を...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...彼らの青少年時代の細々した話にはいることはしばらく見合わせて...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...それでなくても厳しい父と細々し過ぎる母とが...
中原中也 「耕二のこと」
...尤も佐原屋の内部の細々したことや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...細々した荷物を運んで行くと...
林芙美子 「朝夕」
...彼の家の細々した走り使ひなどをしてゐた父より余程年上の年寄である...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...いろいろ細々したお土産や御自分の着物なども揃い...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...所謂うるさ型で細々したくだらないことが気遣いのような質の人です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
便利!手書き漢字入力検索