...秋から冬にかけてにょきにょきと延び上がった細々したからだには...
有島武郎 「或る女」
...其他の細々した事に就いて...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...と考へたとき私は今迄私の考へてゐたいろ/\な細々した問題が不意に暗い大きなものに出会つたことを感じた...
伊藤野枝 「人間と云ふ意識」
...村の商い店――油屋からの半期間の細々した帳面買いも...
犬田卯 「荒蕪地」
...その細々した用事が一どきに私の上にふりかかつて来て...
上村松園 「思ひ出」
...どうかすると細々した書入よりも...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...どうかすると細々した書入れよりも...
薄田泣菫 「茶話」
...彼らの青少年時代の細々した話にはいることはしばらく見合わせて...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...同じ訳の分らない連中でも自分の財産に関する細々した事務を巧みに処理することが出来て...
豊島与志雄 「作家的思想」
...細々しいことばかりを書いてあつて...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...あらゆる隅々の細々した道具についているのであった...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...細々した調度までその頃の江戸の大町人らしい贅(ぜい)を盡して居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...細々した調度までその頃の江戸の大町人らしい贅(ぜい)を尽しております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼の家の細々した走り使ひなどをしてゐた父より余程年上の年寄である...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...ここに置いたと思い定めて居た細々したものが...
宮本百合子 「斯ういう気持」
...そういうような細々したことの堆積で――それらは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...寂しい細々した微笑をもらした...
室生犀星 「音楽時計」
...縫ひ繕ひをするために入れて置いた細々したものが一切はいつてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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