...大学の素読(そどく)でもしそうな声で...
芥川龍之介 「路上」
...素読するのであるが...
有島武郎 「私の父と母」
...習字や素読さへも...
坪内逍遥 「十歳以前に読んだ本」
...素読のみならず意味を教えてもらった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...これで素読が終るのである...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...その年から翌年へかけて素読を全く了って五等を貰った...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...昨夜お隣の御浪人のところに素読の稽古があったかい」「夜は休んだようですよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その謀叛人はいったいどこの誰なんだ」「金沢町の素読(そどく)の師匠皆川半之丞(みながわはんのじょう)」「何だと」平次は起き直りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「何か聞出したのか」「お隣の長崎屋――あの万両分限の箱入り娘お喜多が、皆川半之丞と仲がよくなったのを、長崎屋の主人幸右衛門が、貧乏浪人などは以(もっ)ての外と、生木(なまき)を割いたのを御存じですかい」「いや知らねえ」「銭形の親分も、情事(いうごと)出入りには目が利かないネ」「ふざけるな――探ったのはそれっきりか」「…………」「手前が妹に教わって、蒙求(もうぎゅう)を囀(さえず)る間、奥の一と間じゃ何をやったんだ」「それが解らねえ、素読の声は愚か、人の話し声も聞えませんや」「呆れた野郎だ、娘の顔ばかり見ていたんだろう」「もっとも、人の歩く音や、重い物を引摺るような音は聞えたように思うが」「それが謀叛の証拠になるかも知れなかったんだ、何だって覗いて見ねえ」「武士はそんな卑怯なことをするものじゃねえ――と言いたいが、実は娘が側(そば)にひっ付いて、瞬(またた)きする間も離れなかったんで、へッ、へッ」ガラッ八は平掌(ひらて)で長い顎を逆撫でにしております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私は孟子(もうし)の素読(そどく)をすると云う次第である...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...「十二月廿一日次男盤安学問所え月に八九度出席五経之素読教遣...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...主(おも)なる経史(けいし)の素読(そどく)を畢(おわ)ったためである...
森鴎外 「渋江抽斎」
...素読もこれと同じだった...
柳田国男 「故郷七十年」
...これも素読学問時代の臆説でヤゲンは語のままに薬研のこと...
柳田國男 「地名の研究」
...これは素読なんてへんなものよりいい...
山本周五郎 「桑の木物語」
...朝のうち講話と素読と習字をし...
山本周五郎 「桑の木物語」
...病間へいって素読をさらうのが日課だったが...
山本周五郎 「日本婦道記」
...物語り物でも素読(そどく)しているらしい抑揚(よくよう)である...
吉川英治 「新書太閤記」
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