...―――彼は流れに身をまかせて、事の成り行きが運んでくれるところまで、素直に、盲目に、くッついて行くように努める以外に、自分の意志を働かせようとしなかった...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...「お前が素直にしていさいすれば...
徳田秋声 「爛」
...それを敏子は素直にきいて...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...より多く素直に露呈されてることであろう...
豊島与志雄 「随筆評論集「情意の干満」後記」
...「あたしはただ清らかに素直に生きたかったのです...
豊島与志雄 「山吹の花」
...借りてきて」「ええ」素直に答えたが...
直木三十五 「死までを語る」
...明神下へ歸れ」「ハイ」お靜は素直に挨拶して明神下に引返すと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...Kは素直に言った...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...「素直にね、それが一番だよ...
牧逸馬 「上海された男」
...正直に素直に其の忠言に従う事は出来なく成るものでございますね...
宮本百合子 「いとこ同志」
...兄は優しき様子にて「和女(おまえ)がそう素直に出てくれれば私も安心だ...
村井弦斎 「食道楽」
...ずるい考へが相手に素直にうけられたことで...
室生犀星 「渚」
...伊兵衛には素直にのみこめなかったものですから...
吉川英治 「江戸三国志」
...そして素直に、自分の背なかを向けていった...
吉川英治 「大岡越前」
...はやく曳いて行かれい」素直に...
吉川英治 「新書太閤記」
...素直にお縄をいただいて見物していろ」たちまち...
吉川英治 「新・水滸伝」
...「はい……」素直に...
吉川英治 「親鸞」
...素直に聞いていられるか」ここへ運び移されて来た杯を取って...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??