...素直に切支丹宗門(きりしたんしゅうもん)を奉ずるものだと白状した...
芥川龍之介 「じゅりあの・吉助」
...何もかも素直に投げだして...
有島武郎 「星座」
...一郎は毟った花を大切そうに右手に持ち、素直に、「ウン」とついて来るから、私はまた上機嫌で、「ほら、じゃあ一緒に歌うんだよ」と音痴の大声で、「箱根の山は天下の険」一郎には文句が難しいと見え、舌を縺らし、「ハコネノヤマハエンカノケン」、「エンカじゃない、テンカ、つまり世界でも嶮しい山だと言うのだよ...
田中英光 「箱根の山」
...敏子がそれを素直に受け取ってくれるかどうか疑問であった...
谷崎潤一郎 「鍵」
...スクルージは素直に云った...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...恐らく「脚を一本頂戴しましょうと申渡されても素直に承諾しそうだ...
豊島与志雄 「意欲の窒息」
...思いの外素直に仕えるので...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...此處で素直に百兩出しや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お前の言うことが素直に聴けなかったんだ」「何んです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...しつかり溜めて居たと思ひます」順八は素直に答へました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...富岡が素直に気を利かせてくれたのだと思ひ込んでゐる...
林芙美子 「浮雲」
...素直に静かに、流れてゆくことを気づかないで、いつもいつも流れてゆく...
原民喜 「鎮魂歌」
...亭主も素直にこれを渡した...
穂積陳重 「法窓夜話」
...じゃお前はいったいどちらのお生まれだてえことになる」「違いない」素直に海老団治は微笑んで...
正岡容 「寄席」
...これ以上深間へ入ってってもしようがないもの」素直に今松はうなずいた...
正岡容 「寄席」
...みんなが素直に喜んでいるものを曲ってとらなくてもいいと思いますね...
森本薫 「女の一生」
...素直にあるいておりました...
吉川英治 「江戸三国志」
...素直に出てくる司馬懿であったが...
吉川英治 「三国志」
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