...なまめかしい素振りなどいささかも示しませんでした...
石川三四郎 「浪」
...何か小説に就いての述懐を私から聞き出したいやうな素振りを見せた...
太宰治 「津軽」
...――むしろヴイナスらしい處の方が多くはあつたが――こんな優しい素振りを...
戸川秋骨 「道學先生の旅」
...素振りでも解って来た...
徳田秋声 「足迹」
...医者の顔色や看護婦の眼付や敏子の素振りなどから...
豊島与志雄 「好意」
...彼女の素振りのうちに...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...何かに苛立って冷淡な素振りを見せる彼女とが...
豊島与志雄 「反抗」
...變に此方を誘ふやうな素振りを見せるぢやないか...
南部修太郎 「S中尉の話」
...その素振りや計画があった丈けでも無事には済みません...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...見張られているのかな――いや結構々々拙者に怪しい素振りが無いとわかれば...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それでもその物々しい素振りがすべての人の不安を掻き立てたものか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ちょうど今そこにゆるんだ個所を認めたような素振りで...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...素振りで学生の方をマクシムに示すのだった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...なさけに餓えて居る様な素振りを一寸でも出してはいけませんよ...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...母の亡くなったこの節では気難しい上に癇がたかぶって来て妙にいらいらした素振りさえみえる...
矢田津世子 「父」
...三度素振りをくれ...
山本周五郎 「失蝶記」
...わざとらしい素振りなど見せはしまい...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...彼の行過ぎるのを待とうという素振りに見える...
吉川英治 「江戸三国志」
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