...紛々(ふん/\)たる所(ところ)へ...
泉鏡太郎 「十六夜」
...意味は徳川時代から茶人の間の問題となっていて、諸説紛々...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...或は紛々として他と分ちがたい程の交流に接する時さえありながら...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...そのやうな紛々たる諸説の如く浅はかな疑念を抱いて反対なさるのではなく...
太宰治 「右大臣実朝」
...要するに臆説(おくせつ)紛々(ふんぷん)としていずれが真相やら判定し難いがここに全然意外な方面に疑いをかけようとする有力な一説があって曰く...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...幕末日本においては攘夷開国の論が甚だ盛であって紛々擾々...
津田左右吉 「流れ行く歴史の動力」
...其宿めぐり紛々と亂れ翔るを見る如し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...混じ亂れて紛々と兩軍互に相攻めつ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...紛々として白き穀...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...隨て其人物に對する批評の紛々たるは亦此侯と此伯を以て最も多しとす...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...世論は紛々(ふんぷん)として...
長谷川時雨 「芳川鎌子」
...其一身は則ち醜行紛々...
福沢諭吉 「女大学評論」
...紛々(ごたごた)と目まぐるしく心の上面(うわつら)を過ぎて行く...
二葉亭四迷 「平凡」
...志士※〔扼〕腕の餘紛々丹心を吐露するの時に及び國事を杞憂するの獻議數るに暇なし...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...諸説紛々たるも今に(およ)んでいずれが正解と判断し能わぬ...
南方熊楠 「十二支考」
...テダの語原には紛々(ふんぷん)の諸説があるが...
柳田国男 「海上の道」
...紛々たる諸説より其最も善きものを択んで之に従はざるべからずとは志ある者の夙(つと)に唱導する所なりき...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...建物も人馬も紛々と波上へ漂い出し...
吉川英治 「三国志」
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