...牛驢走りて紛々たり...
石川三四郎 「吾等の使命」
...どれほど「紛々」として来るか分からない...
大杉栄 「新しき世界の為めの新しき芸術」
...赤穗四十七士が君讐を報じて間もなき程にて群議紛々として是非一定せざりしに...
大町桂月 「豐島ヶ岡」
...虚空に湧けるボレアスのいぶきに吹かれ紛々と...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...隨て其人物に對する批評の紛々たるは亦此侯と此伯を以て最も多しとす...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...必ずしも進歩自由両派の旧形依然たるを憂へず必ずしも両派の嫉妬軋轢熾んなるを憂へず必らずしも異論群疑の紛々囂々たるを憂へず争ひは益々大なる可し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...怒気紛々として掴みかかろうとしている下郎たちも...
中里介山 「大菩薩峠」
...「いいや、二股ではない、昨日は新撰組にいたが、今日は御陵組だ、昨日は昨日、今日は今日、朝(あした)には佐幕となり、夕(ゆうべ)には勤王となる、紛々たる軽薄、何の数うることを須(もち)いん――」斎藤の語尾が吟声になったが、直ちに真面目に返って、山崎の耳に口を寄せると、「近藤隊長の命で、御陵衛士隊へ間者に入ってるんだよ、僕が――伊東をはじめ高台寺の現状を、味方と見せて偵察し、巧みに近藤方に通知するのが拙者の任務だ」「そうか」山崎も納得したらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...まさに昏々昧々(こんこんまいまい)紛々若々(ふんぷんじゃくじゃく)として帰(き)するところを知らぬ...
中島敦 「悟浄出世」
...かの紛々(ふんぷん)と縺(もつ)れ合う群衆の上に高く傑出して...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...紛々(ごたごた)と目まぐるしく心の上面(うわつら)を過ぎて行く...
二葉亭四迷 「平凡」
...紛々(ふんぷん)たる万事は破竹のごとくなるべしなどと広言しつ...
森鴎外 「舞姫」
...後人何ぞ紛々をする...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...紛々(ふんぷん)たる藩中の異論を排(お)しのけて...
吉川英治 「黒田如水」
...殿上いずこの間(ま)でも廊でも紛々(ふんぷん)たる騒(ざわ)めきである...
吉川英治 「私本太平記」
...都を発したあと朝議紛々(ふんぷん)の結果ではあろうが...
吉川英治 「私本太平記」
...紛々(ふんぷん)たる不平がたかい...
吉川英治 「新書太閤記」
...氷雪篇花(はな)紛々(ふんぷん)一――急転直下である...
吉川英治 「親鸞」
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